本セミナーでは、 CASE を支える情報通信分野の材料技術について事例を交えて詳解いたします。
産業界のイノベーションは材料分野の新たなイノベーションを刺激する。20世紀末に起きたセラミックスフィーバーは、発電用ガスタービンの熱効率を改善する開発が推進され、脆いセラミックスからエンジニアリングセラミックスが生み出された。そして、我が国の基幹産業である自動車分野にまでその技術は浸透していった。 最近の自動車産業では、CASEにより市場の大きなイノベーションが起きている。その引き金となっているのはアルビントフラーの予言した高度情報化社会であり、今日みられるインターネットの普及である。この情報技術について5Gが注目され、その仕様がCASEのイノベーションを加速する。基幹産業である自動車産業で起き始めたイノベーションにより、新たな材料市場が生み出される可能性が高まるとともに20世紀に予見された負の誘電率に関する特許出願が増え始めている。本講演では、CASEについて解説するとともに無機材料から有機材料まで俯瞰し、自動車市場で今後成長する高分子材料に焦点を当ててその技術開発の方向を示す。また、高分子材料の電気特性をプロセシングにより劇的に改善した事例や、高分子材料の誘電率制御技術、高分子材料で実現した負の誘電率についても解説する。 無機材料から有機材料まで研究開発した経験を活かし、CASEを支える情報通信分野の材料技術の傾向を事例に、材料技術の「知の体系」についても触れて、材料技術者以外の方にも参考になるセミナーを目指す。
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