会議の議事録や出張した際の報告書は、“雑務”として新入社員や若手の人に任せられることが多い作業です。しかし議事録や出張報告書は「情報の共有」や「問題報告」「次に取るべき行動連絡」など、正確な情報を共有し残しておく必要があるもので、結果、任せられた本人には大きな負担となっていることが多いと思います。
さらに業務経験が浅いと「誰に、何を、どう書けばいいのか」など迷い、文書作成に時間がかかり、苦労している方が多いかと思います。また文書作成に時間が取られることは、本来の担当業務遂行のストレスとなります。
このような文書の作成にまつわる苦しみは、ちょっとした意識の切り替えと思考整理の技術を身につけることで簡単に乗り越えることができます。ベースとなるのは、私がトヨタ自動車時代に経験・工夫した報告書や企画書を「紙一枚」にまとめる文書技術です。具体的な事例やエピソードを通じ、お伝えしたいと思います。
- はじめに
- ウォーミングアップワーク: 文書作成で困っていることの“見える化”
- ビジネス文書に求められる3つのポイント
- スピード (早く書き上げる)
- 伝達性 (内容が的確に伝わる)
- 論理性 (内容が論理的に構成されている)
- なぜ、早く書き上げることができないのか?
- スタート (書き始めることが) できない→意識を切り替える
- 頭の中が整理できない→頭の中の見える化
- まとめることができない→適切な「箱」を作る
- ビジネス文書の書き方
- A4一枚ビジネス文書の構造
- 文書見出し (タイトル) を書く→「誰に?」「何のために?」を決める
- 箱見出し (サブタイトル) を書く→文書の「構成」を決める
- 箱に内容を入れる→情報書く、足らない情報を集める
- 構成や箱の中身を練る→それで何?を明らかに
- 議事録作成のポイント
- 議事録の構造
- 作成のポイント
- 出張報告書のポイント
- 出張報告書の構造
- 作成のポイント
企画は、最近ではほとんどの人がパワーポイントで作成するようになりました。ワンスライドワンメッセージの流れるように説明で、みんなの“理解”を得ることができるというのが大きな強みだと思います。しかしページ数 (紙) が多いため、ストーリーのロジックや問題点と結論の因果関係について突っ込んだ“議論”がされ難いという弱点もあると考えています。
一方、「紙一枚」企画書は、議論したい内容の全て、必要にして充分な情報が目の前に広がっている「地図」のようなものです。短時間で起承転結を理解してもらえ、さらに説明の全てが目の前にあるわけですから、ロジックと結論について深い議論が可能となります。質と効率が飛躍的にアップする訳です。
しかし、必要にして十分な情報を「紙一枚」に収める作業は、なかなか大変です。トヨタの中でもマニュアルなどなく、先輩・上司の赤鉛筆修正を受けながら経験で体得していくというのが現実です。このようにして現場で揉まれ見出した技術と各種プロジェクトでお付き合いをした広告代理店のマーケの方やコンサルティングの方のノウハウを加えオリジナル化したものを、お伝えしたいと思います。
結果、ビジネス文書における3つのポイント【1】スピード (早く書き上げる) 【2】伝達性 (内容が正確に伝わる) 【3】論理性 (内容が論理的に構成されている) を備えた「紙一枚」文書を書く能力の習得のお手伝いができれば幸いです。
- はじめに
- ウォーミングアップワーク: 文書作成で困っていることの“見える化”
- トヨタの「紙一枚」文書文化
- トヨタの「紙一枚」文書の基本的ルールと構造
- ビジネス文書に求められる3つのポイント「スピード」「伝達性」「論理性」が「紙一枚」文書にある
- 「A3一枚」文書 (書類) の構造
- 参考:トヨタ式問題解決「A3資料」の紹介
(企画書作成ワーク1:「現状」から「理想」とのギャップ「問題」を考える)
- 文書作成するときの3つの技術 (1) 頭の中の“見える化”
- まずスタートして「書き始める」
- 頭の中を“見える化”する
(企画書作成ワーク2:「原因」と「対策」を考える)
- 文書作成するときの3つの技術 (2) “箱”に内容を入れる
- 箱を作り、内容を埋めていく
- 箱を並べるにはフレームワークを使う
(企画書作成ワーク3:“箱”に内容を入れる)
- 文書作成するときの3つの技術 (3) 文書作りのサークルをまわす
- 資料作りのサークルとは
- 「So Why?」「So What?」で内容をレベルアップ
(企画書作成ワーク4:A3一枚文書の仕上げ)
- おわりに:「A3一枚」文書の秘密
- 情報の共有
- 思考のプロセス
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