欧米当局によるデータインテグリティー査察への対応

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規制当局のGMP査察においてデータインテグリティー (DI) の不備に関する指摘はFDAやEMAでは相変わらず上位を占めており、日本当局の査察 (GMP適合性調査) でも重要視されています。  その理由はデータの信憑性は“薬”としての価値を判断する薬事行政の根幹となる企業への信頼性に関わる重要な問題であるからです。DI問題は当初は電子データの安全性と完全性の不備との理由からコンピュータシステム上の課題としてコンピュータシステムバリデーション (CSV) に関する対応が数多く提言されてきましたが、DI問題の本質はCSVではなく企業の品質システムやマネジメントの不備であり、事実、最近のWarning letter (WL) では製造管理や品質管理分野でのDI不備とともに品質保証やマネジメント機能の不備も同時に指摘されており、特に経営者責任の不履行を強く非難しています。  そして改善要求 (Remediation) の多くで、過去の全てのDI違反状況について退職した職員への聞き取りも含めて調査し重大性を評価するよう指示が出されており、それらの活動は経験豊富な第三者のGMPコンサルタントを採用して実施するよう奨励されています。即ち、DI問題の解消にはコンピュータの専門家によるCSV対応だけでは全く不十分であり、企業の品質システムの不備を適切に判別できる外部のGMP専門家の支援が必要と判断しているのです。  このように欧米の査察当局は企業の品質マネジメントシステムの適切性や有効性を最も重要視しており、査察時にDI問題の教育と改善への取り組み状況に関する検証を徹底して行っていますが、本邦では査察時にこのような対応がなされたとの事例はほとんど聞きません。  本セミナーでは、欧米当局 (特にFDA) によるDI査察の実情に加え、DI問題に関してどのような点に神経質なのか、査察時での質問とチェックポイントなど査察時に実施するアプローチに関して紹介するとともに、何故経験豊富なGMPコンサルタントの採用が推奨されるのかとの観点でDi問題に関して当局が企業に期待するマネジメント体制や確立すべき品質システムについて解説します。また、当局査察への対応として内部監査を実施する際での確認ポイントやDI問題が発覚した際での対応に関する知識を持つことで実際に査察に直面した場合に重大な指摘を受けないための事前の準備となります。

  1. GMPに特異的な問題?
    • 多額の損害賠償支払判決
  2. 規制当局は何故データインテグリティーを重要視するのか?
  3. 規制当局 (グローバル) の要求と期待
    • MHRA
    • WHO
    • PIC/S
  4. データインテグリティー問題とは?
  5. Good Documentation PracticeとALCOA
    • ALCOAとは?
  6. データ管理に関する品質システムとは?
  7. リスクマネジメント (よくある原因と潜在リスク)
  8. 規制当局 (日欧米) の指摘事例 何が問題なのか?
    • FDA DI問題に対する注目点
    • Warning Letter
    • EMA及びTGA
    • PMDA
  9. 改善要求 (Remediation) の内容
  10. Warning Letterから学ぶもの
    • 生データの管理
    • オリジナルコピー
    • 分析機器に於ける試行 (トライアルラン)
    • 監査証跡
    • コンピュータシステムの管理
    • OOSの取扱
    • 査察の妨害や対応
  11. データインテグリティー査察への対応とは?
    • 査察の進め方
    • FDA査察の実情
    • 査察時での質問 (チェックポイント)
    • DI監査の確認ポイント
  12. もしDI問題が発覚したら
    • 調査の実施 (範囲、リスク分析)
    • 自発的な改善
  13. 重要な品質マネジメントシステム
    • 必要なQAの活動
    • Quality Cultureの醸成

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