第1部 紙の食品包装規制における国内外動向と企業の対応
(2020年8月7日 10:00〜12:00)
日本の食品衛生法には、世界でも珍しく紙製容器包装の規格は無く、業界の自主基準のみである。樹脂は漸く食品衛生法改正により2020年6月1日にPL (ポジティブリスト) 制度が導入されたが、紙は今後の課題とされた。欧米は既に紙の規制を持ち、中国、インドネシア、インド等は紙の規制を整備中であるので、このままでは日本の法規制は交易上の障害となる懸念がある。
本講では、国内外の紙の規制の現状、紙を含めた包装材料の健康影響要因と規制の考え方、及び企業の留意点に関し紹介する。
- 初めにー包装を取り巻く環境ー
- 食品包装における材料別使用割合 (食品包装)
- 日本の紙の規制と業界自主基準の現状
- 食品衛生法における紙の規制
- 日本製紙連合会の自主基準 (重金属とNL)
- 食品衛生法改正審議における日本製紙連合会の状況説明
- 改正食品衛生法の進捗状況、及び紙の扱いと企業の対応
- 欧州 (EU) の紙の規制
- EU規則、食品接触物質と審議の進捗状況
- 再生セルローズのEU規則、独の紙の規制
- 米国の紙の規制
- 連邦規則集、食品接触物質、2つのPL
- 紙の規格 (食品分類と溶出試験方法・基準値)
- その他の国の紙の規制:中国、韓国、インド、インドネシア等
- 紙等の包装材料に含まれる化学物質と健康影響要因
- 紙の国内外規制のまとめと企業の対応
- 参考文献と情報入手先
第2部 紙素材への機能付与と容器包装分野での応用事例
(2020年8月7日 12:45〜14:15)
すべての産業界において、「サステナビリティ」「気候変動」「廃棄物問題」は、地球環境における普遍的な課題として挙げられる。本講座の前半では、パッケージに関するこれら課題の世界的な動向、紙素材の特徴と環境特性、包装に求められる機能を説明する。前半で説明した背景や基本情報を踏まえて、後半では紙をベースとした容器・包装の開発事例を紹介し、課題解決に対する紙の貢献可能性について述べる。
- 包装を取り巻く環境
- 環境に関する世界的な課題
- 海外の動向
- 国内の動向
- 包装における紙素材の特徴
- 原材料の特徴
- 環境特性
- 容器・包装の紙化の意義と方向性
- 包装に求められる機能
- 包装の基本機能
- 新しい包装技術
- 紙をベースとした容器・包装の開発事例
- 紙素材の機能付与技術
- 高機能紙素材の開発事例① バリア紙「シールドプラスR」
- 高機能紙素材の開発事例② ヒートシール紙「ラミナR」
- 化粧品・トイレタリー向け紙容器の開発事例 差し替え式紙容器「SPOPSR」
- 海外の開発事例
- おわりに
- これからの包装に求められること
第3部 液体紙容器の高いバリア性と長期保存性
(2020年8月7日 14:30〜16:00)
液体紙容器のカテゴリー別基本知識を吸収していただいた上で、長期保存型紙容器の構造、仕様、製造プロセス、充填方法、内容物適性、環境側面 (リサイクル性) に至る基本が学べるようにする。
- 製品区分について
- 形状での分類
- 機能での分類
- 長期保存型容器の仕様と構造
- 仕様
- 構造
- 各層の役割
- 注出口
- 紙容器の製造プロセス
- スリーブ供給式
- ロール供給式
- 充填方法について
- チルド充填
- ホット充填
- 無菌充填
- 内容物の保存性
- 紙容器のリサイクル適性について
- 容器リサイクル法上の区分
- 飲料用紙容器のリサイクル現状
複数名同時受講割引について
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1名あたり 58,000円(税別) / 63,800円(税込) で受講いただけます。
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