押出成形での品質と生産性 (コスト) を左右する主要因として原料、成形装置、運転条件、制御が挙げられる。複雑な押出成形に係わるトラブルシューティング (不良対策) では、人によって出来栄えに大きな差が生じやすい。最小の費用で最大の効果を狙うには、経験と理論のバランスよい的確なアプローチが必要である。本セミナーでは、これらの要求を満足するトラブルシューティングの定石を、ステップを追って学習する。
なお本セミナーは、平成18年に、好評裏に終了した技術講座「押出成形における不良対策技術」 ((社)日本合成樹脂技術協会 主催、開催数11回、延べ受講者数333名) の内容を発展的に継承するものである。テキストも、最近10年間に、講師が実践・経験した内容を加えるなど、大幅に改訂した。
押出成形プロセスでの多様なトラブルに対する対策技術について、理論と経験の両面から、分かりやすく解説いたします。押出成形での品質と生産性の向上およびコストダウンのために、ぜひ、ご参加ください。
- はじめに
- 成形不良を見分ける
- 成形不良の分類と代表的不良現象
- フィルムシートの成形不良
- 寸法・形状の不良
- 外観・表面状態の不良
- 物性不良
- 特殊フィルムシート成形での不良
- 発砲シートの成形不良
- 多層フィルムシートの成形不良
- なぜ不良か?
- 一次障害
- 二次障害
- 三次障害他
- 成形不良の実態を把握する
- 成形不良の検査方法
- 寸法・形状の検査
- 外観・表面状態の検査
- 物性の検査
- 成形不良の評価尺度 (例)
- 厚さむらの統計処理
- 厚さむらの周波数解析
- 比エネルギー消費量
- 成形不良の発生原因を明らかにする
- 成形不良現象と発生原因の相関
- 成形不良に係わるプラスチックの性質
- プロセス量の監視と記録
- 押出機でのプラスチック原料の挙動観察技術
- 溶融モデルとサージングの発生原因 (ソリッドベッドのブレークアップ)
- 運転条件の設定と制御に係わる問題 (代表例)
- 固体輸送部のバレル温度の設定
- バレル・ダイ本体の制御温度の変動
- CD厚さプロファイル制御の問題点
- 不良原因究明手段としてのコンピュータシミュレーション
- ミクロ的なシミュレーションプログラム
- マクロ的なシミュレーションプログラム
- ベント式押出機でのサージングの減衰特性
- ギアポンプアシスト型押出機の総合特性
- スクリーンのめづまり特性
- 共押出での流れ特性
- PID温度制御
- 成形不良をなくす/重点対策技術 (1) :ハード編
- 押出機関連技術
- 二軸押出機
- 溝付バレル
- バリヤフライト型スクリュ
- ミキシングエレメント
- スクリュ冷却
- ベント装置
- 発泡シート成形用押出機関連技術
- スクリュのフライト形状
- スクリュ基部のメントシール
- アダプター・フィルター関連技術
- スクリュヘッド部圧力調整器
- ギアポンプ
- スクリーンチェンジャー
- スタティックミキサー
- Tダイ関連技術
- 流路デザイン
- 表面処理
- リップ出口 (エッジ) の仕上げ
- 引取装置関連技術
- フィルムとロールの密着性
- シート成形用ロールの駆動系
- シート成形用ロールの湾曲補正装置
- 共押出成形装置
- フィードブロックとマルチマニフォールド
- 端部単層化装置
- 成形不良をなくす/重点対策技術 (2) :ソフト編
- 原料供給量の制御
- 樹脂温度制御
- 樹脂圧力制御
- バレル・ダイ本体の温度制御
- フィルムシートのMD平均厚さ制御
- フィルムシートのCD厚さプロファイル制御
- 走査式厚さ計
- 自動Tダイ
- 制御方法
- メルトバンクの計測制御
- バンクセンサー
- バンクプロファイルの制御
- 未来に向って
- 究極の押出機
- プロセス制御の高度化/トータル監視制御システム
- その他