本セミナーでは、粉体と混相流のシミュレーションについて基礎から解説いたします。
扱う計算手法は、従来から広く使われてきた連続体モデルに加え、離散モデルおよび近年注目されているDEMやDEMとCFDを結び付けたDEM-CFDと呼ばれている計算法について解説いたします。
粉体や混相流の分野において計算機による現象予測技術は強く望まれ、最近はその進化には目を見張るものがあります。流動現象のシミュレーションは全て力学モデルに基づきます。多様な公理や公式をバラバラに学ぶと複雑さに混乱し、その結果、多くの人たちは数式表現に対して苦手意識をもちます。特に粉体や混相流のように複雑現象とみなされている分野ではその傾向が強くなります。しかし、体系を整理した形で学べば関連ないように見える多くの数式表現がワンパターンで、意外に単純であることがわかります。 本講義では、始めて粉体や混相流に接する人をも対象にしますが、レベルを下げる気はありません。どの程度その目的が達成するかは講演者にとってもチャレンジです。講演時間の制限もあり、各種メデイアに氾濫している応用例については、述べる予定はありません。数値計算のアルゴリズムの説明も省きます。あくまでも基本原理を重視した内容にします。
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