30余年前の光造形法の発明を契機に3次元積層造形 (Additive Manufacturing=AM) 法が種々開発され実用化されてきた。いまではその技術全体を簡便に3Dプリンティングとし、その装置を3Dプリンターと呼ぶようになり、新しいものづくりの方法として大きな注目を浴びている。
3Dプリンティングは石膏の粉末や砂材料のような無機物、鉄、アルミニューム、チタン (合金) などの金属粉末、液状光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂ワイヤーや粉末などの樹脂材料をデータに基づき一層ずつ積み重ねて立体形状を作成する技術である。
各3Dプリンターの材料は今日では多種・多様に亘っているが、工業製品の材料を種類や性能で十分にカバーするまでには至っていない。3Dプリンティングを効果的に利用し、新しいものづくりの方法とするためには材料の更なる進化が求められている。そのため高性能な材料の開発が必要であり、そこにビジネスチャンスの可能性があり大企業の参入が続いており、新しいものづくりのために3Dプリンティングがより一層必要とされるための材料開発に拍車がかかっている。
本講演では、①3Dプリンティング (AM) 技術をその活用分野から材料への要求特性を理解し、その材料開発へのヒントを掴む、②今後重要となると思われる新材料、特にCFRPなどの複合材料、フッ素系樹脂、形状記憶樹脂などの要求特性や特徴を理解する、③用途開発の進む金属材料、セラミックス、砂材料などの無機材料に関しても造形技術の国内外の動向を用途の視点から俯瞰する、④これらトピックスを理解して新たな活用や材料開発へのヒントを掴み関連ビジネスへの展開のきっかけを探る、この4つのポイントを押さえて解説を進めていきたい。
- はじめに
- 3Dプリンティングの基礎
- 3Dプリンティングの市場
- 3Dプリンティングの用途
- 3Dプリンティングの特許
- Dプリンティングの材料とその用途 ~各積層方式とその材料の要求特性と現状~
- 3Dプリンティングの材料概説
- 3Dプリンティング材料発展の歴史
- 各3Dプリンティング材料について
- 液槽光重合法 (VPP)
- 材料噴射法 (MJT)
- 材料押出し法 (MEX)
- 粉末床溶融結合法 (PBF)
- 結合剤噴射法 (BJT)
- シート積層法 (SHL)
- 指向エネルギー堆積法 (DED)
- ハイブリッド型積層造形法
- 国内外の3Dプリンティングの動向
- Formnext2019 (フランクフルト)
- 3D Printing 2020 (東京)
- 次世代3Dプリンター展 (DMS2020幕張)
- IDS2019 (ケルン) など
- 3Dプリンティングの材料、特に用途から見た今後とそのビジネス展開について
- 金属を中心とした新しい造形方法の開発
- 粉末床溶融造形法の拡大
- スーパーエンジニアリングプラスチックの造形
- セラミック造形
- 各造形法の医療・歯科への展開
- その他、注目される用途展開など
- まとめ
複数名同時受講の割引特典について
- 2名様以上でお申込みの場合、
1名あたり 20,000円(税別) / 22,000円(税込) で受講いただけます。
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