ナノレベルの粒子分散系を得ることは、様々な工業製品の製造や性能向上、さらには新しい機能開拓を行う際のキーテクノロジーになります。
液中でのナノ粒子の高次分散制御を行うためには、粒子自体の化学的分散条件を確立することや、機械的エネルギーにより凝集粒子を解砕・分散するといったアプローチが必要になります。しかし、これら分散技術に関しては、未だにノウハウ的要素が強い状況にあります。
そこで本講演では、液中ナノ粒子の分散指針を得るために必要な知識と技術を、事例を交えてまじえながら概説する。
- 無機ナノ粒子の分散を得る為の化学的努力
- 粒子分散の基本
- 水系における無機粒子の分散・凝集
- 非水系における無機粒子の分散・凝集
- 粒子の乾燥と溶媒置換
- 無機ナノ粒子の分散を得るための機械的な努力
- ナノ粒子分散装置概観
- 超音波分散機
- ビーズミル
- 湿式ジェットミル
- 狭所せん断場分散装置
- ナノ粒子スラリー調製の実際
- 調製手順の考え方
- ボールミルおよびジェットミルを用いた
ナノ粒子分散スラリーの調製
- 高せん断場でのナノ粒子表面改質と分散
- スラリーの粒子分散凝集評価
- トラディショナルな方法概観
- 直接観察法による評価
- スラリー分離特性から見る新たな評価法
- 無機ナノ粒子スラリー設計指針