5G・ミリ波向け電磁波シールド・吸収の材料設計

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本セミナーでは、5G、自動運転で使われる「ミリ波帯」で必要となる電磁波シールド、吸収技術について詳解いたします。

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プログラム

5Gに必要な電波シールド、電波吸収体技術とメカニズム

(2020年6月11日 10:00〜13:40)

 第5世代の通信技術5Gが花開こうとしている。使われる周波数は、Sub6と呼ばれる3.7GHzと 4.5GHz,と28.8GHzである。自動車の自動走行や衝突防止は移動革命実現の中核技術であり、それらの誤動作を防ぐ ”電波シールド・電波吸収体”は必須である。今までTVゴースト (~800MHz) や船舶レーダーの橋体による偽像 (700MHz~26GHz) 対策に、近年は、無線LAN (2~60GHz) 、携帯電話 (800MHz~2GHz) 、blue tooth (2.4GHSubz) 、電力線通信 (~2GHz) 、実用化したETC (自動料金支払いシステム、5.8GHz) やITS (高度道路交通システム、~76GHz) に主として電波吸収体が開発されてきた。  本講座では5Gの完全な実現のために”近傍界及び遠方界”を考慮した電波シールド・電波吸収技術を紹介する。

  1. 電磁波の基礎
    1. 電波伝搬と反射
    2. ロッドアンテナ、ループアンテナ近傍の電磁界
    3. 波動インピーダンス
  2. シールド理論
    1. シェルクノフの式 (シールド効果)
    2. 反射損失、吸収損失の導出とその意味
    3. 遠方界と近傍界のシールド効果の式導出とその意味
  3. シールド特性評価法
    1. 自由空間法 (遠方界)
    2. KEC法 (近傍界)
    3. ストリップライン法 (近傍界)
    4. 近傍界プローブ法 (近傍界)
  4. 電波吸収体の応用例 (遠方界、近傍界応用)
  5. 5Gの話題

第2部 多機能複合材料の電磁波遮蔽特性とその評価

(2020年6月11日 13:50〜15:20)

  1. 電磁波遮蔽材料の現状と課題
  2. 電磁波遮蔽理論
  3. 電磁波遮蔽性能の評価方法
  4. CFRP複合材料の電磁波遮蔽特性
  5. 多機能ナノ複合材料の電磁波遮蔽特性
  6. まとめ及び今後の展望

第3部 電磁波吸収・ノイズ抑制シートの設計とEMC対策

(2020年6月11日 15:30〜17:00)

 従来のノイズ抑制シート等の電磁波吸収ゴムシートは、EMC対策として使用されてきたが対策部品であり、設計段階からの参入は困難である。そこで、電磁波吸収シートの設計と、EMC問題を設計段階から使用できるように高周波モジュール (自動車衝突防止レーダ) を例にとり、理論設計を行い、シートの設計部品と化を行った事例を解説する。

  1. 電波吸収・ノイズ抑制ゴムシートの製造と基礎特性の把握
    1. 軟磁性金属粉末の箔片化処理
    2. 複合材料のμr、εrの把握
    3. 同軸短絡法によるμrの測定
    4. 粒子含有量、粒子形状・配向、粒子径の複合材料特性への影響
    5. 導波管Sパラメータ法による異方性定数の測定
  2. 電波吸収・ノイズ抑制ゴムシートのEMC対策
    1. 高周波筐体内不要結合抑制の最適設計と実例
      • 例: 自動車衝突防止レーダ
    2. 電子機器筐体内カップリング抑制の最適設計
      • 準ミリ波
      • ミリ波 等
    3. 回路基板 (マイクロストリップ線路) 上に貼付したコモンモードノイズの抑制効果の測定と解析
    4. トロイダル型ローパスフィルター効果
    5. ゴムシートの各種適用事例

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