第1部 基礎および応用から考える高度プラスチックマテリアルリサイクル手法
(2020年5月19日 10:00〜13:40) (途中 昼食休憩を含みます)
1950年代にはじまったプラスチック産業は、その後急速に成長し、現在では全世界で年間3億tを生産するまでになり、さらに増大することが見込まれている。一方でプラスチックの廃棄処理手法に関する研究はほとんど手が付けられておらず、多くは行き場のない産業廃棄物となり、世界の多くの地域で環境汚染を引き起こしている。この問題の解決法としては、プラスチックのマテリアルリサイクルが有効な手法であると考えられているが、一方でその比率は2000年以来30%程度に留まり、低迷したままである。
本セミナーではその原因について考察するとともに、最近見出されたプラスチックの物理劣化・物理再生理論と、その実践的な取り組みについて紹介する。
- プラスチックによる環境汚染について
- 海洋プラスチック問題に関する考察
- 廃棄プラスチックの処理課題に関する考察
- 日本におけるリサイクルの現状
- 主なリサイクル手法
- 現状のマテリアルリサイクルに対する認識
- プラスチックの物理劣化・物理再生に関する基礎
- プラスチックの物理劣化現象
- リサイクルプラスチックの物理再生現象
- 物理劣化発現メカニズム
- 内部構造と物理劣化・物理再生との関係
- 生産を前提としたマテリアルリサイクル手法の開発
- リサイクルプラスチックのペレタイズ条件依存性
- 樹脂溜まり付きエクストゥルーダの機能
- 射出成形条件の影響
- 今後のマテリアルリサイクルに関する考察
- まとめ
第2部 自己循環型マテリアルリサイクル技術と家電製品への応用
(2020年5月19日 13:50〜15:20)
循環型社会の構築に向け、2001年4月に特定家庭用機器再商品化法 (家電リサイクル法) が施行され、家電4品目のリサイクルが開始された。該法が施行されてから約20年が経過し、家電業界の中では廃プラスチックのマテリアルリサイクルが定着しつつある。本講座では、廃プラスチックのリサイクルについて概説したのち、家電リサイクルプラントから回収した廃プラスチックの自己循環型マテリアルリサイクル技術について紹介する。
- はじめに
- 廃プラスチックリサイクルの概要
- リサイクルの分類
- プラスチックの劣化と安定化
- 自己循環型マテリアルリサイクルの課題
- 自己循環型マテリアルリサイクル技術
- 物性改善
- 余寿命評価と寿命改善
- リサイクル材料の品質管理
- 繰り返しマテリアルリサイクルの検証
- リサイクル材料の使用量の拡大
- 混合プラスチックのマテリアルリサイクル
- リサイクル材料の高付加価値化
- リサイクルを見据えた環境配慮設計
- 実成形品の評価
- 強度設計による改善
- 家電製品への応用事例
第3部 FtoPダイレクトリサイクル技術と環境対策の取り組み
(2020年5月19日 15:30〜17:00)
- ペットボトルを取り巻く状況
- サントリーにおけるプラスチック基本方針
- メカニカルリサイクル技術による「ボトル to ボトル (BtoB) 」のリサイクル
- FtoP ダイレクトリサイクル技術の開発
- 従来法の問題点と解決
- 環境負荷低減効果
- その他の環境対策の取り組み
- 植物由来原料を用いたペットボトル開発
- パッケージ、ラベルの軽量化、薄肉化
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、
1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
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