FCV (燃料電池車) の開発動向と普及に伴う"商機"

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本セミナーでは、燃料電池自動車の基礎から解説し、高性能化・低コスト化、開発動向、材料開発、市場展望について詳解いたします。

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プログラム

第1部 燃料電池車の開発動向 (10:00~11:20)

 現在環境配慮型自動車として、ハイブリットは市場の認知を受けシェアが拡大している。また、電気自動車も本格的市場投入が始まっている。その中にあってFCVは水素を燃料とし、水しか排出せず、航続距離も電気自動車よりかなり長い、一部ではリースがはじまり、数年後には本格的市場投入が始まるといわれている。  この講演ではまずはじめに、燃料電池の基礎原理と、それに用いられる部品の特性を解説する。その中でEVとFCVを比較検討し、また定置式FCで発電し電気自動車に充電する等の考え方を示し、今後の動向を検討する。  これと併せて主として国内の3大自動車メーカーのFCVの取り組みのれきしを振り返り今後の展望を示す。最後に経産省とNEDOがおこなっているJHFCという実車に実証プログラムを説明する。

第2部 燃料電池車の市場展望と材料開発の狙いどころ (11:30~12:50)

  1. 1990年代 : 実用化への期待の高まり
    1. 燃料電池車開発の背景
    2. 牽引したプレイヤー
    3. 車・インフラそれぞれの課題
  2. 2000年代 : 表舞台からの一時消滅
    1. 技術開発の障壁
    2. HV/EVシフト
  3. 2011年現在 : 事業化の夜明け前
    1. 各OEMの技術革新
    2. インフラ事業者の取組み
    3. 国の認識と法改正の動き
    4. 車・インフラ・法のせめぎ合い
  4. 2020年に向けて : 本格普及の目処
    1. 燃料電池車の普及シナリオ
    2. 新たな事業機会
    3. 水素社会の絵姿

第3部 FCVの高性能化・低コスト化に向けた燃料電池の開発動向 (13:30~14:50)

 環境にやさしいエコロジー社会を育む上で欠かせないクリーンエネルギー源として太陽光発電などクリーンな分散型発電の導入が着実に進んでいる。その一つとして期待されている燃料電池は、究極のクリーンカーの動力源としても開発が進められている。燃料電池は山梨大学が40年以上も前から研究開発に着手し、世界をリードする成果を上げ続けている。講師自身、本学でその基礎を学び、20年以上の企業での開発を経て、世界初の家庭用燃料電池の発売を実現した。  本講義では、国の環境政策と燃料電池のかかわりについて、燃料電池の仕組みと各種電池との違い、システム開発の現状と今後の方向性、これまでの産学官連携の実例とFCVの高性能化・低コスト化に向けた本学実施中の研究開発プロジェクトの現状を実体験もふまえてやさしく解説する。

  1. 地球環境と燃料電池
  2. 固体高分子形燃料電池 (PEFC) の原理と部材
  3. 固体高分子形燃料電池 (PEFC) の現状・開発動向
    1. 開発事例:車用燃料電池
    2. 開発事例:家庭用燃料電池 (先行して市場導入されているエネファームの方向性も参考として触れる)
  4. FCVの高性能化・低コスト化に向けた研究事例
    (HiPer-FCプロジェクトでの取組みを中心として)
    1. 高性能化・低コスト化の目標と開発シナリオ
    2. 研究開発事例紹介 (研究の進捗により内容変更の可能性あり)
      1. MEAにおける触媒の有効性評価手法
      2. 触媒の有効性向上の取組み例
      3. 氷点下起動特性
      4. 新開発HC電解質膜のセル特性評価
      5. 保水剤添加による低加湿性能向上
      6. 導電性セラミック担体 など

第4部 水素ステーションの開発動向と普及に向けた技術的課題 (15:00~16:20)

 本年1月13日に自動車メーカー3社、エネルギー事業者10社によりFCV (燃料電池自動車) の国内市場への導入と水素供給インフラ整備に関する共同声明を発表した。2015年よりFCV量産車を4大都市圏を中心とした国内市場導入、それに合わせて、2015年までの100箇所程度の水素供給インフラの先行整備を目指すというもの。水素ステーションの整備に向けた課題とその解決に向けた取組み状況を中心にご紹介するとともに、水素及び液化水素の市場、利用用途、輸送、貯蔵等のインフラ状況について、解説する。  また、FCV以外の水素エネルギーに関しても、将来的な水素エネルギー社会実現に向けての当社の取組みを中心に夢を語る。

  1. 水素市場の現状
    1. 水素の市場
    2. 水素工場の立地と輸送手段
    3. 液化水素の市場
    4. 液化水素のメリット
    5. 液化水素の製造設備
    6. 水素の利用、用途
  2. FCV普及に向けたシナリオ
  3. 水素供給インフラ整備のシナリオ
  4. 水素供給インフラ整備に向けての技術的課題
  5. 水素ステーションの現状
  6. 北九州水素タウン実証
  7. 水素エネルギー社会実現に向けた取組み
    1. 燃料電池利用機器の開発例
    2. 水素に関する普及啓発活動

会場

東京流通センター
143-0006 東京都 大田区 平和島6-1-1
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