接着強度を高くするだけでは信頼性・品質に優れた接着を達成させることはできません。接着部の破壊で最も多いのは接着界面での破壊ですが、界面での破壊は最悪であり、接着界面での密着性を向上させて凝集破壊を達成させることが基本です。
基礎では、開発段階で達成すべき目標値と接着のメカニズムから凝集破壊を達成する具体的手法を解説します。内部応力は接着での大きな課題で、異種材接着では特に重要です。ここでは、内部応力の種類、発生メカニズム、影響する諸因子と内部応力の低減策を説明します。最適な接着剤の選定は難題です。カタログに惑わされない選定を行うために必要な接着剤の欠点、特性に影響する諸因子、チェックリストによる選定方法などを説明します。さらに、接着不良を未然に防止するための設計、施工、管理のポイントについても説明します。
- 接着不良を未然に防ぎ信頼性・品質に優れた接着を行うための基礎知識
- 高信頼性・高品質接着の基本条件 – 開発段階で達成すべき目標値 -
- 「高信頼性・高品質接着」とは
- 開発段階で達成すべき目標値
- 接着部の破壊状態 – 凝集破壊率 -
- 接着強度のばらつき – 変動係数 -
- 接着のメカニズムと接着特性の向上策
- 接着の過程
- 分子間力、水素結合
- 表面張力 – 簡単な測定法と必要値 -
- 表面張力を高くする表面改質法と注意点
- プライマー、カップリング剤処理と注意点
- 表面粗面化の問題点
- 結合強度を低下させる要因 (まとめ) – 接着の脆弱点 -
- 異種材接着、高品質接着の重要課題「内部応力 (残留応力) 」
- 内部応力で生じる不具合
- 内部応力の種類
- 硬化収縮応力 (接着剤の硬化時に発生)
- 熱収縮応力 (加熱硬化後の冷却時に発生)
- 熱応力 (使用中の温度変化により発生)
- 吸水膨潤応力
- 接着剤の吸水膨潤応力
- 被着材の吸水膨潤応力
- 被着材の変形による応力
- 被着材料内部の温度むらによる変形応力
- 接着時の加圧によるスプリングバック力
- 接着剤の粘弾性特性と応力緩和
- 異種材接着における内部応力による不具合
- 各種の変形のモード
- 勘合接着における不具合
- 内部応力に影響するその他の因子
- 接着部の構造
- 接着剤の塗布量、塗布位置
- 接着剤の物性、部品の厚さ (剛性)
- 接着剤の短時間硬化、後硬化
- 内部応力の評価法
- 接着層の内部応力の低減策
- 接着剤の種類と特徴、使用上の注意点と選定方法
- 構造用接着剤の種類と特徴
- エポキシ系接着剤
- アクリル系接着剤 (SGA)
- ウレタン系接着剤
- エンジニアリング接着剤の種類と特徴
- 嫌気性接着剤
- 光硬化型接着剤
- 瞬間接着剤
- 柔軟性接着剤の種類と特徴
- シリコーン系接着剤
- 変成シリコーン系接着剤
- 両面テープ
- 接着剤の選定方法
- チェックリストを用いた消去法による選定方法
- 接着剤の管理のポイント
- 管理のポイントのチェックリストによる確認方法
- 設計、施工、管理のポイント
- 設計、施工、管理の基本理念
- 接着は特殊工程の技術
- 接着剤の物性と強度
- 代表的な接着強度の試験方法
- 接着剤の硬さ、伸びと各種接着強度の関係
- 速度依存性、温度依存性
- 構造設計上のポイント
- 接着層の厚さと強度の関係
- 不連続性を回避する構造
- 複合接着接合法の活用
- クリープ劣化への対策
- 水による劣化への対策
- 検査を考慮した構造にする
- 施工上のポイント
- 欠陥部を作らない接着剤の塗布方法
- 加圧固定時の注意点
複数名同時受講の割引特典について
- 2名様以上でお申込みの場合、
1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
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アカデミー割引
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