ゴム製品を製造する場合、周知のごとく幾つもの複雑な工程を経る必要があり、工程ごとに固有の問題が数多く存在している。中でもゴムの加工に関する問題はゴム製品の生産性に直接関与するため、技術的な関心が高く、また検討材料として触れる機会も多いと思われる。ゴムの加工性を改善するアプローチとしては、加工条件や工程の変更、あるいはゴム配合の見直しをしてみるのが一般的である。
本講座では、ゴムの本質を理解し、ゴム混練をはじめとしたゴム加工のメカニズムから、加工工程が抱える課題やプロセスの最適化の考え方、さらには適切な加工条件を実現する手法など、配合技術、加工技術の基礎から応用、実用的な技術、トラブル対応までを具体的に解説する。
- ゴム材料とは?
- ゴム分子の構造と安定性
- ゴムの基本的因子と分子構造
- 原料ゴムの特性
- 原料ゴムの化学的特徴
- 原料ゴムの特性
- ゴムの配合設計
- ゴム配合を構成する要素
- ゴム配合物とゴムの補強
- 機械的性質
- 補強モデル
- 粘弾性特性と時間温度換算則
- ゴム充填剤
- ゴム架橋剤
- ゴム用老化防止剤
- その他各種配合剤の種類と特徴
- ゴム加工技術とトラブル対策
- ゴム工場加工性問題
- 加工性を左右するゴムの流動挙動
- ゴム練りの挙動
- 混合状態とコンパウンド特性
- ゴム練り状態評価と成形加工性
- 新しいゴム練り状態評価方法の検討
- ゴムの流動性と加工トラブル
- ゴムの流動性の特徴と加工性への影響
- ゴムの流動性指標と加工性との関係
- 流動性指標による加工性向上
- ポリマーにおける加工性改善事例
- ゴム成形工程でのトラブルと対策
- 押出・射出成形でのトラブルと対策
- 金型成形におけるトラブルと対策
- 離型性、金型汚染
- ゴム材料によるゴム加工品質の改善
- ニーズに応える材料づくり
- ニーズに応える材料づくりとは
- 強いゴムをつくる方法
- ゴムの硬さを調整する方法
- ゴム材料の伸びと架橋密度の関係
- 耐摩耗性を向上させるには
- 耐摩擦性を向上させるには
- 防振性を向上させるためには
- 耐候性を向上させるには
- 耐疲労性を向上するには
- 使用温度に対応できるゴム材料をつくる方法
- ゴム製品 (加硫ゴム) のトラブルと対策
- トラブル要因の整理
- トラブル解析の具体的な手法
- 熱劣化、酸化劣化の原因究明と対策 -
- ゴム製品のオゾン劣化
- ゴム製品の水劣化 (残留塩素)
- ゴム製品の耐油性 (膨潤と劣化)
- ブルーム、ブリード現象によるゴム製品の外観悪化
- 接着劣化、銅害、金属害による接着性低下
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