本セミナーでは、「かわいい」の心理的・定量的な測定法と、かわいらしさの演出と付与技術について詳解いたします。
(10:30~12:00)
「かわいい」は多くの女性にとって欠かすことのできない普遍的な言葉である。この言葉のメリットは、一言で評価し受け入れることができるところにあり、会話の中で共感し合い、気分を盛り上げることに貢献している。「好き」や「いいね」より適用範囲が広いことも使用頻度が増えた背景にあるのではないかと思われる。今では様々なシーンの会話に登場するようになり、何かを形容する言葉にとどまらず、個人の感情を含みながらコミュニケーションのための言葉としても機能している。それゆえ「かわいい」と一言で言っても、表現されている微妙なニュアンスは発言した個人により様々なものであると考えることができる。このように都合のよい、便利な言葉であるがゆえにその背後に潜む意味は曖昧なままに拡大している。 そこで、本セミナーでは、女性が「かわいいと感じる色」や「共感できるかわいさ」のタイプ分類を試み、どのようなタイプがどのくらい存在するのか、そしてそれぞれの嗜好特性がどのようなものかについて、定量的な調査を基に分析した結果について解説する。 なお、「かわいいと感じる色」の分類に関しては、2014年の日本感性工学会論文誌に掲載された論文「かわいい色の調査結果に基づく評価者のクラスター分類とその嗜好特性」の内容を基に構成したものである。
(12:45~16:00)
「かわいい」という言葉は、私たちの日常生活にあふれています。しかし、「かわいい」とは何か、「かわいい」と何がよいのかについての実証研究は多くありません。 このセミナーでは、2019年に出版した本の内容に基づき、現在、国内外で明らかになっている「かわいい」に関する科学的知見をまとめてご紹介します。「かわいい」という語の歴史、かわいいと感じる対象のカテゴリー、かわいいものに接することが人間に与える影響について説明するとともに、「かわいい」と感じるための要件や、「かわいい」をモノづくりやサービスに活かすヒントについてお話しします。また、質問を事前にお寄せいただければ、その場でお答えします。
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