化学プロセス設計・制御へのデータサイエンス手法・人工知能の活用

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プログラム

第1部. 化学プラントデータを活用するソフトセンサー技術および製造プロセス管理手法

(2020年4月6日 10:00〜12:00)

 プロセス産業においては原材料を製品に変換するために種々の装置が利用され、それらの装置における温度、圧力、流量などのプロセス変数の制御が行われている。プロセスの運転に際しては安全性、製品仕様、環境基準、経済性に関する要求を満たす必要があり、そのためにはプロセスの運転状態を継続的に監視し、最適な運転状態を維持するために必要な操作を適宜行う必要がある。  本セミナーでは、これに資するソフトセンサーによるプロセス監視と制御について実例とともに紹介する。また、製剤連続生産プロセスを対象としたソフトセンサーの現状についても述べる。

  1. ソフトセンサー
    • ソフトセンサーの役割
  2. ソフトセンサーの問題点・課題点
    • モデルの劣化
  3. 適応型ソフトセンサー
    • プロセスの動特性を考慮に入れた変数選択手法
    • 汎用型ソフトセンサー
  4. 日本学術振興会143委員会
    • ワークショップNo.32“ソフトセンサー実装”

第2部. 化学プロセスの統計的データ解析による生産性向上

(2020年4月6日 12:45〜14:45)

 インターネットやコンピュータの進歩を土台として、ビックデータ、IoT、AIという用語が流行し、多くの人から注目されている。しかし、取得したデータを適切に解析し、産業プロセスを改善するための方法論が確立されているとは言いがたい。それは、プロセス産業においては、安全や企業文化といったデータ解析作業に反映しづらい要因が存在するからである。また、データ解析を行うことは目的達成のための手段であるはずが、それ自体が目的のように扱われている事例も散見される。  本講演では、プロセスの改善という本来の目的を達成するために、いかにデータ解析技術と付き合うべきか、また、データ解析技術が不得意とすることをいかに人間が補うか、について事例を交えながら紹介する。

  1. データ解析技術の概要
    • データ解析とは
    • データ解析の分類
    • データ解析の応用例
  2. データ解析技術と現場技術者の知見の融合方法
    • データ解析技術の得意なこと,不得意なこと
    • 現場技術者の得意なこと,不得意なこと
    • 得意なこと同士を融合させるコツ
  3. データ解析を用いたプロセスの生産性改善事例
    • 蒸留プロセスでの品質予測および自動制御システムの構築
    • アクリル樹脂製造プロセスの品質改善
  4. まとめ

第3部. 人工知能を用いた触媒活性・反応予測および条件最適化の事例

(2020年4月6日 15:00〜17:00)

触媒は、石油精製や石油化学などの工業プロセスはもちろん、医薬や農薬・機能性材料の製造プロセス、ダイオキシン分解や排気ガス処理などの環境浄化、水素製造や燃料電池などの省資源・省エネルギープロセスに至るまで、非常に幅広い分野で用いられている。新しい触媒の開発や条件の最適化は、これまで研究者の経験や知識に基づいて試行錯誤を繰り返してきたが、時間や労力、費用が掛かるものであった。そこで近年、触媒開発や条件最適化を効率的に行うことを目指し、機械学習等の人工知能技術の活用が進められている。本講演では、さまざまな均一系・不均一系の触媒による反応で、特に有機合成反応を中心に機械学習を活用して開発を効率化する事例を紹介する。

  1. 触媒に関するデータの収集方法と解析について
    • 文献データの解析事例
    • ハイスループット実験を活用したデータ収集と解析事例
    • 自動合成を活用したデータ収集と解析事例
    • 少数データに対する解析事例
  2. 触媒の性能予測の事例
  3. 触媒反応のデータ予測の事例
    • 触媒反応の立体選択性や位置選択性予測の事例
    • 触媒反応の収率予測の事例

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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