(2020年4月6日 10:00〜12:00)
プロセス産業においては原材料を製品に変換するために種々の装置が利用され、それらの装置における温度、圧力、流量などのプロセス変数の制御が行われている。プロセスの運転に際しては安全性、製品仕様、環境基準、経済性に関する要求を満たす必要があり、そのためにはプロセスの運転状態を継続的に監視し、最適な運転状態を維持するために必要な操作を適宜行う必要がある。 本セミナーでは、これに資するソフトセンサーによるプロセス監視と制御について実例とともに紹介する。また、製剤連続生産プロセスを対象としたソフトセンサーの現状についても述べる。
(2020年4月6日 12:45〜14:45)
インターネットやコンピュータの進歩を土台として、ビックデータ、IoT、AIという用語が流行し、多くの人から注目されている。しかし、取得したデータを適切に解析し、産業プロセスを改善するための方法論が確立されているとは言いがたい。それは、プロセス産業においては、安全や企業文化といったデータ解析作業に反映しづらい要因が存在するからである。また、データ解析を行うことは目的達成のための手段であるはずが、それ自体が目的のように扱われている事例も散見される。 本講演では、プロセスの改善という本来の目的を達成するために、いかにデータ解析技術と付き合うべきか、また、データ解析技術が不得意とすることをいかに人間が補うか、について事例を交えながら紹介する。
(2020年4月6日 15:00〜17:00)
触媒は、石油精製や石油化学などの工業プロセスはもちろん、医薬や農薬・機能性材料の製造プロセス、ダイオキシン分解や排気ガス処理などの環境浄化、水素製造や燃料電池などの省資源・省エネルギープロセスに至るまで、非常に幅広い分野で用いられている。新しい触媒の開発や条件の最適化は、これまで研究者の経験や知識に基づいて試行錯誤を繰り返してきたが、時間や労力、費用が掛かるものであった。そこで近年、触媒開発や条件最適化を効率的に行うことを目指し、機械学習等の人工知能技術の活用が進められている。本講演では、さまざまな均一系・不均一系の触媒による反応で、特に有機合成反応を中心に機械学習を活用して開発を効率化する事例を紹介する。
学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。