人工・合成皮革の触感制御と自動車内装材への応用

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本セミナーでは、自動車内装に求められる質感、触感を評価・表現する方法、材料の質感、内装の触り心地・ソフト感、シートの座り心地・快適性の定量化、開発事例について詳解いたします。

日時

中止

プログラム

第1部 人工皮革における水系ポリウレタン技術と加工技術

(2020年3月24日 10:00〜12:00)

 現在、人工皮革は、DMF、キシレン、トルエンに溶解される溶剤系ポリウレタンが多く使用されています。近年、人工皮革に残留する溶剤への安全性をはじめ、EU REACH規制、中国、台湾など溶剤に対する排出規制といった環境負荷低減など、環境配慮にむけた取り組みが必須となっております。このような市況変化より、溶剤を含まない水系ポリウレタンを用いた人工皮革は、アパレル、車、スポーツ業界からも安全・環境の視点で注目が高まっており、水系ポリウレタンの開発をはじめ、それらを用いた人工皮革の加工技術に拍車がかかっております。  本講座では、安全・環境への取り組みにむけ、人工皮革に使用される水系ポリウレタンの概要、基礎設計をはじめ、人工皮革加工技術について紹介いたします。

  1. 水系ポリウレタン概要
    1. 水系ポリウレタンの種類と特長
    2. 水系ポリウレタンの製造方法
    3. ポリイソシアネート、ポリオールによる特性
  2. 人工皮革用水系ポリウレタン
    1. 水系ポリウレタンに求められる性能
    2. 耐久性に関するポリウレタン基礎設計
    3. 柔軟・弾性に関するポリウレタン基礎設計
  3. 人工皮革 水系ポリウレタン含浸加工方法
    1. 不織布含浸加工の概略
    2. 感熱ゲル化、マイグレーション防止
    3. 染色、機能性薬剤
  4. 合成皮革用水系ポリウレタン
    1. 表皮層水系ポリウレタン
    2. 接着層水系ポリウレタン
    3. トップ層水系ポリウレタン
  5. 今後の課題・展望
    1. 人工皮革 水系ポリウレタンの課題
    2. さらなる環境・安全にむけて

第2部 人工・合成皮革・PVCレザーにおける触感表現とその数値化

(2020年3月24日 12:45〜14:45)

 過去より熟練者によって行われてきた皮革の風合い評価に関して、組成が明確な合皮等を使用し、表面摩擦特性と組成の関係から表面触感の数値化について解説する。

  1. 人工皮革、合成皮革、PVCレザー、ラミネート仕上げ革・エナメル革の違い
    1. 法律による分類と現状
    2. 人工皮革の構成と表面仕上げ方法
    3. 合成皮革の構成と表面仕上げ方法
    4. PVCレザーの構成と表面仕上げ方法
    5. ラミネート仕上げ革・エナメル革の構成と表面仕上げ方法
  2. 触感表現のための表面仕上げ
    1. 乾式転写コーティング法
    2. グラビア加工
    3. スプレー加工
  3. ポリウレタン系表面処理剤の構成
    1. ポリウレタン樹脂
    2. ポリウレタン系表面処理剤
  4. 合成皮革表面における触感表現数値化の検討
    1. 試料調製
    2. 年齢別触感評価
    3. 表面摩擦特性の測定
    4. 接触角測定および表面自由エネルギー算出
  5. まとめ

第3部 感性工学を用いた自動車内装用高触感材料の開発

(2020年3月24日 15:00〜17:00)

 近年、自動車の安全性や機能進化が進んでいる中で 内装に対するお客様の期待も高まり、質感の向上も自動車メーカーの課題の一つとなっている。しかしながら、質感は人の感覚や感性で感じられるため、具体的な設計仕様として表しにくい。  本セミナーでは、自動車の見栄えや、触感を対象に、感性工学を活用し、評価視点を明確にし 定量的に捉えることで、内装表皮材の質感向上を狙った開発手法を解説する。また、これらの知見に基づいた弊社製品の開発事例を紹介する。

  1. 自動車内装質感向上の取り組み事例
    1. 質感向上の取り組み紹介
    2. 内装質感に関する価値観分析と触感への期待
  2. 内装材の表面質感
  3. ステアリングの触感
    1. 研究事例1
    2. 研究事例2
  4. アームレストのソフト感研究事例
  5. マツダ車への織り込み事例紹介

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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