本セミナーでは、電力回生について基礎から解説し、回生エネルギー貯蔵・利用技術、変換機器・マトリックスコンバータ・電動機による回生技術、鉄道における電力回生・エネルギー貯蔵、自動車における回生制動システムについて詳説いたします。
(2011年11月28日 10:00~12:00)
電力回生技術の前提である、電気・機械エネルギー変換技術おける要素技術の説明、電力回生技術概論および鉄道における電力回生とエネルギー貯蔵技術の全体像について具体的事例を交えながら説明します。
(2011年11月28日 12:40~14:00)
バッテリーをはじめとするエネルギー貯蔵装置へ電力を充電/回生するには、交流-直流電力変換器や直流-交流電力変換器が重要な役割を果たす。 このようなインタフェース電力変換器として、PWM整流器とPWMインバータからなるBack-to-Back (BTB) システムを紹介する。特に具体的な構成法や制御方法を解説する。 さらに、最近、高効率、小型、メンテナンスフリーとして注目を浴びているマトリックスコンバータを用いた回生技術について、利点欠点を説明し、制御方法の概略や適用事例など解説を行う。
(2011年11月28日 14:10~15:30)
電気自動車をはじめとするモータを利用した移動体では、エネルギーの有効利用を行うために、減速させるときに走行時の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して蓄電し、再利用するというエネルギー回生を積極的に行って航続距離を増やすことが行われる。 しかし、蓄電デバイスによっては、回生されたエネルギーをすべて蓄電することができず、電池の電圧が上昇して接続されている電子回路を破壊する可能性もある。 本稿では、エネルギー回生の基本的な手法とエネルギーを蓄電する蓄電システムについて、モータ制御回路方式や回生手法、蓄電デバイスの保護回路などを具体的な例を示しながら解説する。
(2011年11月28日 15:40~17:00)
電動車両 (EV・HEV・PHEV 等) の効率改善の定石として、制動時に回生制動によって運動エネルギーを電気エネルギーに変換して回収する方法が採られるが、電池の状態等の許す範囲で出来るだけ大量に回収したいという要求と、安全上重要である制動操作に違和感を生じさせないという要求を如何に確実に両立させるかが課題となっている。 現在運用されている代表的なシステムとその得失を中心に、自動車の回生制動全般について解説する。