接着接合における近年の傾向として、異種材料の接合が増えている。これは、あらゆる製品で軽量化が求められ、金属に代わってプラスチック材料の使用が増えているからである。
当然のことながら、溶接の代替としての接着接合 (構造用接着剤) 、ハンダ代替の接着接合 (導電性接着剤) の様に、接着接合に頼らなければいけない現状がある。
ここでは接着の基礎を勉強し、接着剤を選定したり、使用する時にどの様に生かすかを勉強する。
そして異種材料の接着に於いては欠くことのできない、被着材の表面処理の方法や信頼性を得るための評価方法についても勉強する。
最後に、幾つかの接着剤について過去の事例から、トラブル処理指針について述べる。
- 接着の基礎
- 接着・接着剤とは 接着剤のザイは、何故「材」ではないの?
- 接着剤接合の長所・短所
- 接着理論及び接着のメカニズム
- 接着強さが発揮されるには、被着材と接着剤が一定の距離まで近づく必要がある
- 接着のプロセス
- 接着の界面化学
- 接触角とぬれ
- 表面張力と臨界表面張力
- 溶解性パラメーター
- 分子間力と凝集力
- 接着剤の選び方
- 硬い材料同士の接着
- 軟らかい材料同士の接着
- 軟らかい材料と硬い材料の接着
- SP値の近いものは接着し易い
- SP値の異なる材料の接着は
- 実用条件を知る 重要因子は熱と水
- 接着剤の使い方
- 被着材の準備 表面処理の目的は二つある
- 接着剤の準備
- 接着剤の塗布
- 接着接合部の設計 接着接合部ははく離に弱く、せん断に強い
- 接着剤の乾燥 固化と硬化
- 養生
- 接着作業におけるトラブル要因
- 接着の評価
- JISの接着試験方法
- 非破壊検査方法
- トラブル処理の実際
- CR系溶剤形接着剤のトラブル 溶剤揮散による結露現象
- NBR系接着剤の軟質PVCの汚染
- エラストマー系接着剤での圧着不足によるトラブル
- エポキシ樹脂系接着剤の硬化不良
- エポキシ樹脂系接着剤による発疹及びカブレ現象
- シアノアクリレート系接着剤の白化現象
- シアノアクリレート系接着剤による健康障害
- SGAのトラブルとその対策
- ホットメルト接着剤のトラブルとその対策