分析法バリデーションは統計手法の理解なしに適切に計画、実施、評価ができるものではありません。統計は数式から理解するよりも、その概念を絵柄としてイメージすることが重要であり、イメージが理解できれば数式も大枠は理解できてしまうのです。また、分析法バリデーションのための特別な統計手法が存在しているのではなく、統計の一般論を医薬品の分析法バリデーションに応用しているだけなのです。ですから、将来にわたる問題解決能力を身につけるためには、一般論から勉強する方が合理的なのです。
そこで、具体的な実験データを用いて、データ解析の考え方、方法、解釈について、徹底理解を目指します。講師デモも同時進行で行なうためPC持参は必須ではありませんが、参加者ご自身でデータ解析を体験すると理解がより高まると思います。
- 科学技術者に必須な統計の基礎
- ヒストグラム、正規分布、標準偏差
- 統計的な距離を表す規準化 (統計の勉強で最も重要な概念)
- 95%信頼区間の本当の意味合い「真の値を95%の確率で含む範囲」と言うけれど
- 平均値の信頼区間
- 標準偏差の信頼区間 (“ばらつき”のばらつき!)
- 平均値の差の検定 (グループ間の比較:t検定)
- 平均値の差の検定 (対応関係がある場合の比較:paired – t検定)
- 一元配置分散分析 (要因効果の大きさを評価する)
- 相関係数 (対応のある2変数間の関連の強さ)
- 回帰分析 (因果合関係を数式で表現する)
- 繰り返しのある回帰分析 (直線への当てはまりを客観的に評価する)
- 自習のためのモンテカルロ・シミュレーションのやり方
- 分析法バリデーションへの応用
- 実験計画法とは逆算の科学
- 割り付けとランダマイズの重要性
- 室内再現性実験の本質は枝分かれデザイン
- 枝分かれ分散分析 (ばらつきの大きさを求める)
- 分析法バリデーションを実験計画法の視点で俯瞰する
- 併行精度とはどのような操作のばらつきか?
- 室内再現性とはどのような操作のばらつきか?
- 真度とは何か?
- 直線性とは何か?
- 実験計画と計算例
- 併行精度
- 室内再現性
- 真度
- 直線性
- 真度と併行精度を一度に求める
- 室内再現性と併行精度を一度に求める
- 真度、室内再現性、併行精度を一度に求める
- 検出限界と定量限界
- 範囲
- 頑健性
- 統計と固有技術