服薬アドヒアランスの向上を指向した製剤設計とQuality by Design

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医薬品製品および製造工程の設計においてはICH Qカルテット、特にQ8「製剤開発のガイドライン」において骨格となるQuality by Design (QbD) に基づくことが不可欠である。  本セミナーにおいては、服薬アドヒアランスの向上を目的とした高品質の製剤を設計するために実験計画法に注目し、目標製品品質プロファイルを満たす工程の最適化およびデザインスペースを構築した結果などを述べる。またPAT分析技術を採用することにより、一定品質の製品が恒常的に生産できる結果を紹介すると共に、製造工程を理解できることなどを言及する。さらに今後の製剤設計の取り組みについて説明したい。

  1. ICH Qカルテットおよびサイエンスとリスクマネジメント
    1. Q8:製剤開発
      1. 科学とリスクに基づくアプローチ、Quality by Design (QbD) の概念
      2. デザインスペース (DS) 、Process Analytical Technology (PAT)
      3. 製剤開発における重要用語の説明
    2. Q9:品質リスクマネジメント、Q10:医薬品品質システム、Q11:原薬の開発と製造
  2. 製造工程の多次元的実験とその解析
    1. 実験計画法と品質工学の特徴
    2. 撹拌造粒工程の設計、最適化およびDS
      • 実験計画法
      • 品質工学
    3. 打錠工程の設計、最適化およびDS (品質工学)
  3. 服薬コンプライアンスに優れた製剤設計するための最適化およびDSの構築
    1. 易服用型顆粒剤の設計とその評価
      • 乾式造粒法
      • 実験計画法
    2. 普通OD錠、異形OD錠、二層OD錠の設計
      • 直接打錠法
      • 実験計画法
    3. 水浸透法に基づく錠剤評価装置によるOD錠の吸水性・崩壊過程 (他の口腔内崩壊錠試験機との比較)
    4. 優れたOD錠を設計するための外部滑沢剤の添加方法 (パルス式、連続式) の検討 (実験計画法)
  4. 小児の服薬コンプライアンスに優れたマイクロOD錠の設計と評価
    1. 小児用製剤開発設計の重要性
    2. 小児用を指向したマイクロOD錠の設計と評価 (錠剤径:4,3,1.5mmのOD錠)
    3. ラマン分光法による錠剤構成粒子の分布・分散状態の評価 (錠剤径:4mm OD錠)
    4. 優れたOD錠を設計のための最適化およびDSの構築 (錠剤径:4mm OD錠)
    5. 高速打錠機を用いたマイクロOD錠の設計と評価 (錠剤径:1.8mmOD錠)
  5. PATとその分析技術による工程設計および製品品質管理
    1. PAT (プロセス解析工学) および分析・評価装置
    2. 振動分光法の特徴
      • 赤外分光法
      • 近赤外分光法
      • ラマン分光法
    3. 画像解析システムによる撹拌造粒のリアルタイムモニタリングおよび終点決定
    4. 流動層造粒の造粒機構および粒径別の含量均一性 (近赤外分光法)
    5. ラマンイメージング法による錠剤構成粒子の可視化および分散状態の評価
      • 撹拌造粒
      • 流動層造粒
    6. 滑沢剤混合のIn – lineリアルタイムモニタリングおよび錠剤における粒子の分布・分散状態の評価
  6. QbDの取り組みと今後の製剤化
    1. QbDに関する製薬会社のアンケート結果
    2. 連続生産システム
    3. テーラーメイド医療を指向した個別化錠剤の設計
    4. 製剤設計のための異業種技術の応用

会場

芝エクセレントビル KCDホール
150-0013 東京都 港区 浜松町二丁目1番13号
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