イオン液体を利用した研究開発のための知識と活用

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溶媒を含まず、カチオンとアニオンのみからなる常温で低粘性の液体であるイオン液体は、水や有機溶媒のような分子性液体とは異なり、不揮発性、難燃性といった特徴を有している。さらに有機塩であるため、構造設計が容易なことから様々な機能性の付与が可能で、グリーンな反応溶媒や良好な電解液としての応用が進められている。  本講演ではイオン液体の分子設計指針、合成法からイオン液体の性質について解説し、ついで蓄電デバイスへの応用をはじめとした電気化学的応用や化学反応溶媒としての有機化学的な応用とともに、近年特に注目されている多糖類の溶媒・分解・誘導体化への応用展開について解説し、分子設計から応用までを一貫して行うための知見と評価法を解説する。

  1. イオン液体
    1. イオン液体の歴史
    2. 合成法
      • アニオン交換法
      • 中和法
      • 酸エステル法
      • イオン液体の精製
    3. 物理化学特性
      • 熱物性
        • 融点
        • ガラス転移温度
        • 熱分解温度
      • 密度
      • 粘度
      • 極性評価
      • 溶解性/相溶性
      • 潤滑特性
    4. 電気化学特性
      • 電気化学安定性
      • イオン伝導特性
      • SEI
    5. イオン液体のイオン性
      • イオン拡散係数
      • 電気化学的に見たイオン密度
  2. 反応溶媒としての応用
    1. 有機合成
    2. 高分子合成
    3. 酵素反応
    4. 高分子溶解
      • 合成高分子
      • 生体高分子
  3. 電気化学的な応用
    1. 電気化学デバイス分野への研究展開
      • 二次電池
      • キャパシタ
      • 燃料電池 (プロトン伝導体)
      • 色素増感太陽電池
    2. 高分子化したイオン液体の展開
      • イオン液体の高分子化
      • イオンゲル
    3. 液晶性及び、柔粘性結晶性イオン液体の展開
  4. イオン液体への機能性付与 (TSIL) とその分子設計
    1. 多糖類の溶解とその展開
      • 難溶性多糖類の溶解
      • グルコース生産
      • 多糖類の機能化
    2. 電解質として眺めた特性の向上
    3. イオン液体混合系
    4. 各分野に適合したイオン液体とその特性
  5. イオン液体の今後の可能性

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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