生体情報を利用した感情・心理状態の推定技術

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会場 開催

本セミナーでは、生体情報を利用した感情・心理状態の推定技術について基礎から解説いたします。
また、生体情報と感情との対応、ストレスと感情・疲労と感情・快不快と感情の関係性、機械学習を利用した解析、推定事例を詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 機械学習とウェアラブルセンサを用いたココロの可視化技術

(2020年3月16日 10:00〜12:00)

 本セミナーでは、まずストレスと感情の発生要因について述べ、これらを測定する方法について解説します。次に脈波から自律神経の乱れを表す指標の抽出方法について述べ、自律神経の乱れを解析する方法について解説します。またこれらの自律神経の乱れを機械学習に学習させ、自動的に感情やストレスを分類する方法について解説します。また感情やストレスを利用した応用システム例について紹介し、生体信号とストレス、ココロの関係についての理解を深めます。  本セミナーを受講することで、ウェアラブルバイタルセンサを用いたココロの可視化や機械学習を活用したインテリジェント製品の開発に役立ちます。

  1. ストレスと感情
    1. ストレスと感情の理論
      1. ストレッサーの種類
      2. 労働意欲が高まる仕事、ストレスの溜まる仕事
      3. ストレスに対する防御機構
      4. ストレス反応と感情の変化
    2. ストレスと感情の測定方法
      1. ストレスは脈波の周波数成分に表れる
      2. ラッセルの円環モデルによる感情測定
  2. 感情を推定する様々な方法
    1. アンケート・生体信号・行動
    2. 感情は脈波に表れる
    3. 認知負荷は行動に表れる
  3. 脈波計・脈拍計と機械学習の応用事例
    1. 生体信号と気象データを用いた近未来の快気分の予測
    2. ステップワイズ法による変数選択と回帰モデル
    3. 気象データと快・不快気分の関係
    4. 近未来の気分予測結果と予測因子
    5. 気分の分布と遷移

第2部 新製品開発への活用に向けた心理・生理状態の計測技術

(2020年3月16日 12:45〜14:45)

 使いやすい製品でもそれが不格好なものであれば使う気にはならないでしょう。いくらおしゃれな製品でもそれが快適でなければ使われなくなるでしょう。すなわち、その両方の面が満たされてはじめて魅力的な製品が実現できます。これらの要素はヒトの心理や生理の状態と深く結びついています。そのため、こうした状態を客観的に知ることができれば、製品の優劣を定量的に評価できるだけでなく、より優れた製品づくりにも繋がります。  本講座では、その目的のために実施すべき心理・生理状態の計測方法とその進め方をわかりやすく解説いたします。

  1. はじめに
    1. 使いやすければ良いというわけではない
  2. 何を測るのか
    1. 心理計測でわかること
    2. 生理計測でわかること
    3. 主な計測手法
  3. ヒトを対象とした計測のための実験計画
    1. 実験計画がまずければ優れた計測技術も無駄になる
    2. 失敗しないための9つのポイント
  4. 計測データを設計値に落し込む
    1. データの見つけ方
    2. データを設計値に翻訳する
  5. ユーザのニーズを捉える
    1. 本人も気づかない隠れたニーズの捉え方
    2. 高齢者対応製品のための高齢者ニーズとは
  6. 今後の動向と課題
    1. ヒトの心身の状態を捉えることはこれからのモノづくりの常識

第3部 機械学習を用いた生体情報からの心的状態推定

(2020年3月16日 15:00〜17:00)

 教育工学研究において、学習者の眼球運動や発汗量など生体情報を学習行為や心理状態と関係付けるための基礎的な研究は多くの知見を蓄積している。そして、昨今の計算機や生体計測機器の高機能化と低廉化によって、生体計測機から得られるリアルタイムかつ大量のデータを高速に処理することにより、生体情報や行動情報を用いた学習者の心理状態の計算機による自動推定と教育支援への試みが盛んに行われている。  本講演では、多面的情報からDeep Learningを用いた学習者の心的状態推定の可能性について説明する。

  1. 学習に関わる多面的情報の取得
    1. 生体情報の計測
      1. 呼吸計測
      2. 皮膚コンダクタンス反応計測
      3. 容積脈波計測
    2. 心的状態の内省報告
  2. 機械学習を用いた心的状態推定の試み
    1. 心的状態のカテゴライズ
    2. リアルタイム性処理と時間的側面の検討
    3. データ構造とネットワーク構造
    4. シミュレーション方法と結果
    5. シミュレーション結果の考察

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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