今、自動車産業は、エンジンのEV化、自動運転の急速な普及、そして外部からの参入者のコア価値の獲得という激変の中にあります。それは、自動車部品メーカー、特に内燃機関系部品メーカーにとっては、大きな脅威です。したがって、自動車部品メーカーはこの脅威に対し、これまでの戦略を再考し、新たな成長シナリオを考える必要に迫られているという現実があります。しかし、これらの市場の激変は、機会を提供してくれるものでもあります。なぜなら、自動車関連業界は、これまでハードウェアである自動車とその部品・材料を中心に展開してきたわけですが、今後は、その自動車部品単体の事業を超えて様々なサービスやそれを支える他のハードウェアを提供する機会が生まれ、その市場規模は自動車単体の規模を超え、大きく拡大していくことは確実です。
また、日本の自動車部品メーカーは、長年に渡り、極めて要求の厳しい日本の自動車メーカーを顧客とすることで鍛えられた、ものづくりや技術に関わる強靭の強みや自動車産業の深い理解があり、それを今後大きく変化する自動車関連市場や他の非自動車分野へ活用・展開することができるからです。この自動車産業の激変の時代において、自動車部品メーカーがしなければならないのは、まさに自社の強み、そしてもちろん弱みも正しく認識し、その強みをより広い視野から捉え、自動車市場、そしてその他分野への適用を戦略的に考えることです。
本セミナーにおいては、日本の自動車部品メーカーの強みと弱みを明らかにし、その強みを戦略的に非自動車分野も含め、活用する視点を複数の機会を対象に議論をしていきます。同時に、その際に自動車部品メーカーが持たなければならない重要な思考に関しても提示します。
- はじめに
- 「日本の自動車部品メーカーの強みと弱みは何か?」 (グループディスカッション)
- 日本の自動車部品メーカーの強みと弱み
- 日本の自動車部品メーカーの『強み』と『弱み』
- 成長戦略を描く上でしてはならない思考と展開
- 自動車部品メーカーが直面する機会と脅威とそこへの対処の方向性
- モビリティ革命
- 内燃機関車両の減少とEVの台頭
- 新たなプレーヤーの出現
- 自動車部品メーカーが直面する機会と脅威への対処の方向性
- 自動車部品メーカーが持たなければならない基本姿勢と視野
- 自動車部品メーカーの5つの戦略オプション
- 自社の強みを広く定義して展開戦略を考える
- 自動車やモビリティ以外の市場への展開のメリット
- 残存価値徹底追求戦略
- 既存市場での徹底した「価値づくり」戦略
- 自社の提供物の本質 – 顧客価値
- 顧客価値拡大モデル: VACES
- 変化するモビリティ市場での新価値創出機会追求戦略
- コア技術を核とした他分野展開戦略
- 部品・製品の生産・設計受託事業展開戦略
- 事業展開における武器としてのオープンイノベーション
- 最後に
- 新しい製品アイデアは拒否されるものという教訓を心に刻む
- 人間の欲望はとどまる所を知らない→新しい機会は無限
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