第1部 ケミカルストレスクラック (ケミカルクラック) の発生機構、評価法とその対策
(2020年3月11日 10:00~12:30)
ケミカルクラックは、応力と化学物質の共同作用によって発生するクラックのことである。金属材料で見られる応力腐食割れと現象的には類似しているが、プラスチックの発生機構は異なり、ポリマーの分子構造、薬品の種類、負荷応力の種類、成形要因、使用条件などが複雑に関係して発生する。
本講では、まず、プラスチックの耐薬品性の概要について説明した上で、ケミカルクラックを取り上げ、発生機構と評価法、影響する諸要因、防止対策などについて解説する。
- ポリマー構造と耐薬品性の概要
- ポリマー構造
- 薬品劣化の挙動
- ケミカルクラック
- ケミカルクラックとストレスクラックの違い
- ケミカルクラックの発生機構
- ケミカルクラックの評価法
- ケミカルクラックの評価事例
- 残留ひずみとケミカルクラック
- 残留ひずみの発生機構
- 残留ひずみと残留応力
- 残留ひずみの低減対策
- 残留ひずみとケミカルクラック
- アニール処理
- ケミカルクラックのトラブル事例と対策
- 成形時のケミカルクラック
- 塗装時のケミカルクラック
- ねじ加工におけるケミカルクラック
- 包装袋によるケミカルクラック
第2部 耐ストレスクラッキング性を考慮した材料選定と成形品評価技術
(2020年3月11日 13:30〜14:30)
- 耐ストレスクラッキング性を考慮した材料選定
- ケミカルストレスクラックとは
- 樹脂の耐薬品性比較
- 材料選定事例 (PBT,PPS)
- 耐ストレスクラッキング性評価の留意点
- 材料の応力緩和挙動について
- POMの耐酸性における応力緩和と寿命の相関
- 成形品の残留応力評価方法
- 従来評価法
- 新規評価法 (当社研究事例のご紹介)
- 金属インサート成形品の残留応力低減方法
第3部 フィルム用UV硬化樹脂の開発、高機能化・耐久性向上
- 耐薬品性、耐日焼け止めクリーム性を含めて -
(2020年3月11日 14:45〜15:45)
UV硬化型アクリル樹脂は硬化収縮が低く薄膜基材において低カールが実現できる材料として用途展開が期待されている。ウレタンアクリレートは、水素結合による凝集力及び速硬化性に優れ電子部品等の用途で使用され、原料の選択の幅が広く用途に応じて様々な諸物性を付与させることができる。本講演では、UV硬化型アクリル樹脂及びウレタンアクリレートの設計方法や特長及びその物性について紹介する。
また有機溶剤やオイルなどからの「耐薬品性」や、昨今話題になっている自動車内装材で問題となっている「日焼け止めクリーム」による樹脂やフィルム部材への不具合などを含めた「耐ニュートロジーナ性」についても言及する。
- UV硬化概論
- UV硬化型アクリル樹脂の合成
- ラジカル重合の合成例
- UV硬化型アクリル樹脂の設計
- UV硬化型アクリルウレタン樹脂の設計
- ウレタンアクリレートの設計
- UV硬化型アクリル樹脂の性能、評価
- 硬度、タックフリー性、伸度
- 低カール化、耐SW性の両立
- 伸びるハードコートの設計処方
- ウレタンアクリレートの機能化
- 低カール化と耐SW性の両立
- 希釈性モノマーの選択と硬化性
- UV硬化PUDの設計
- シリカハイブリット材料との複合系の特徴
- 機能性UV硬化樹脂の設計と性能
- 帯電防止
- 親水性
- 伸びと耐薬品性、耐ニュートロジーナ性の両立
- ケミカルススレスを与える成分やニュートロジーナの成分について
- 伸びと耐薬品性の両立について
- 伸び率と耐ニュートロジーナ性の両立について
- 事例紹介
第4部 耐薬品性試験を含めた自動車用途におけるプラスチックス材料の評価試験
(2020年3月11日 16:00〜17:00)
- イントロダクション
- UL/UL Japan
- 自動車関連規格について
- 環境試験
- 耐薬品性試験
- 環境試験
- 耐熱性試験
- 物性試験
- 機械物性試験
- 高速引張試験
- 耐燃焼性試験
- UL 94燃焼性試験
- FMVSS 302
- グローワイヤ試験
複数名同時受講割引について
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1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
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アカデミック割引
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