連続生産におけるプロセス制御・品質分析技術とIoT・AI活用

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
会場 開催

日時

開催予定

プログラム

第1部. 連続生産を実現するための次世代システムファクトリーの開発

(2020年2月20日 10:00〜12:00)

 エネルギー不足、熾烈なコスト競争、気候変動による災害、労働人口減少、いかに楽観視しようとも、従来型の日本の生産モデルは既に崩壊しているといわざるを得ない。新たな次世代生産モデルを構築すべく、最小限の設備で、必要な時に必要な量だけ生産する連続フロー生産設備の革新を目指し、NEDO・戦略的省エネルギー技術革新PGを2018年より始動した。本プログラムでは、原料投入からパッケージングまでの一貫した連続生産設備「iFactory ® 」の構築を目指す。「iFactory ® 」はシステムキッチンのような汎用性の高いシステムファクトリーであり、かつ、原料の変更や生産品目の変更に応じてユニットの種類や配置を再構成し、再構成時にプラグ&プレイな計装システムを備える。特に、プロセス・ダウンストリームの固体の単位操作の連続化を可能とすることが優位性の一つである。本講演では、プロセス単位操作の連続化設備設計、実用化スケジュール、そして、普及への出口戦略について述べる。

  1. 日本が抱える課題
  2. バッチから連続化への具体例
    • 連続管型反応装置設計と応用例
    • 連続向流洗浄装置設計と応用例
  3. 再構成可能なモジュール型単位操作の相互接続に基づいた医薬品製造用iFactory ® の開発
    • マルチパーパス・モジュールの再構成システム設計
    • 用役配管のユニット化設計・開発
  4. 単位操作の連続化
    • 連続晶析装置の設計・開発
    • 連続濾過装置の設計・開発
    • 連続乾燥装置の設計・開発
    • プロセス間緩衝用クッションタンクの設計・開発
    • At line HPLC分析とプロセス制御システムの開発
  5. 連続生産実装化へのロードマップ

第2部. 機械学習によるソフトセンサ設計と入力変数選択手法

(2020年2月20日 12:45〜15:15)

 プロセスにおいては、温度や流量などのリアルタイム測定の容易な変数と、製品組成などリアルタイム測定の困難な変数が混在しているが、品質制御において重要であるのは、しばしばリアルタイム測定の困難な変数であることが多い。その場合、リアルタイム測定が容易な変数からリアルタイム測定の困難な変数を推定する数理モデルが必要となる。このような数理モデルをソフトセンサと呼び、現在は機械学習などの統計的手法を用いて操業データよりソフトセンサを設計することが多い。  本講演では、ソフトセンサ設計の基本的ないくつかの手法を教授するとともに、ソフトセンサの性能を改善するための入力変数選択手法について述べる。また、実プロセスでのソフトセンサ設計例を紹介する。

  1. ソフトセンサとは
  2. 次元削減と回帰分析
    1. 主成分分析
    2. 部分的最小二乗法 (PLS)
    3. 変数間の相関関係に基づくJust-In-Timeモデリング
    4. 化学プロセスへの応用例
    5. 変数間の相関関係に基づくクラスタリングと,そのソフトセンサ設計への応用
  3. 入力変数選択
    1. スパースモデリング
    2. 変数クラスタリングによる入力変数選択
    3. 製薬プロセスへの応用

第3部. IoTを用いた連続生産設備 (化学工場) での情報、運転、保全、運営管理

~DX – PLANT ® におけるデジタルトランスフォーメーションの取り組み~

(2020年2月20日 15:30〜17:30)

 情報インフラが拡充し、コンピュータの処理速度の向上が飛躍的に進んだ昨今、あらゆるものが情報の発信を行い、その情報が価値を生み出し、仕事のやり方、考え方を変えるDigital Transformation、いわゆる第4次産業革命の時代を迎えている。このような動きに対し、当社でも連続生産設備である化学工場においてIndustrial IoTの技術やビッグデータ (大量のデータ) のAI解析技術などを通じて価値 (ソリューション) を提供し、顧客の収益向上に貢献するDX (Digital Transformation)-PLANT ® の開発、運用、展開を行っている。本講座では、このDX-PLANT ® における情報、運転、保全、運営管理への取組みについて紹介する。

  1. はじめに – 連続生産設備 (化学工場) におけるデジタルトランスフォーメーション -
  2. DX – PLANT ® の取り組み経緯
  3. DX – PLANT ® の適用例紹介
    • インドネシア肥料工場への実装例
  4. DX – PLANTRの今後の展開 (Digital Twinの実現)
    • 情報 (E) :工場情報の一元管理、3Dモデルとの融合
    • 運転 (O) :運転の監視、異常検知、予知、最適化
    • 保全 (M) :TMB (Time Based Maintenance) からCBM (Condition based maintenance) へ
    • 運営 (B) :現場の動的な情報に基づく事業運営
  5. まとめ

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
株式会社 技術情報協会の地図

受講料

複数名同時受講割引について

アカデミック割引

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。