熱可塑性CFRPの成形・開発技術と展望

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本セミナーでは、急速に用途拡大している CFRTP (炭素繊維強化熱可塑性プラスチック) の基礎から解説し、技術動向、海外に対する競争力強化の展望を網羅的に詳解いたします。

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プログラム

第1部 量産車軽量化のためのCFRTP開発 ~検討項目とその考え方~ (10:30~12:30)

 1970年代のオイルショック以降、車体軽量化を目的としたCFRPブームが何度か訪れたが、現在のブームはいくつかの点で従来のものと異なっており、世界的に高い注目を浴びている。  一つは、中国をはじめとする炭素繊維内製化の動きであり、このことにより近い将来炭素繊維の価格低下が想定され、もう一つは、欧州を中心とする熱可塑性樹脂ブームであり、成形のハイサイクル化によるコストダウンとリペア・リサイクル性の向上技術が急ピッチで開発されている。  本講演では、このような外部情勢を睨みながら、炭素繊維世界生産シェア7割を維持してきた日本の産業競争力確保のために行われている量産車用CFRTP開発の国家プロジェクトの狙いと開発状況を紹介する。

  1. はじめに
    1. 車体軽量化の省化石資源効果
    2. 自動車の走行抵抗
    3. 電気自動車の軽量化効果
    4. 成形サイクルタイムと軽量化率のトレードオフ関係
  2. 量産のための開発技術
    1. CF/PP, CF/PA 中間基材の開発
      • 界面
      • 含浸
      • 繊維配向
    2. ハイサイクル成形技術
    3. 高速溶着技術
    4. 二つのリペア技術
    5. 三つのリサイクル技術
  3. CFRTPによる車体設計
    1. 車体に要求される基本特性
      • 基本剛性
      • 乗員保護
    2. コンパティビリティーと量産車軽量化の二つの方向性
    3. 部材形態別重量構成比
    4. 異方性とプラスチックス特有の一体成形を考慮した場合
    5. 歩行者保護にも役立つCFRTP
  4. 低コスト化へのアプローチ
    1. CFRPが高いのは炭素繊維のせいではない
    2. トータルコストでスチール車に迫る
    3. 熱可塑性樹脂によるCFRPの低コスト化効果
  5. その他
    1. LCAで見る技術の効果
    2. 次世代炭素繊維戦略とのリンク

第2部 熱可塑CFRPの製法と成形 (13:15~15:15)

 CFRPは軽量・高強度の優れた特性を活かし、航空宇宙・スポーツ用途で広範に活用されている。  これらはエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が中心だが、近年の一般産業用途の急速な拡大に伴い、高速成形性・リサイクル性にメリットのある熱可塑性樹脂が注目を集めている。  本講演では、熱可塑CFRPの特徴、製法及び成形技術について紹介する。

  1. 炭素繊維
    1. 分類
    2. 製造法
    3. 物性と特徴
  2. 熱可塑性樹脂
    1. 熱可塑性樹脂の特徴
    2. ポリプロピレン
    3. ポリアミド
    4. ポリカーボネート
    5. ポリフェニレンスルフィド
    6. その他の熱可塑性樹脂
  3. 熱可塑CFRP中間基材
    1. プリプレグ
    2. コンパウンドペレット
    3. スタンパブルシート
  4. 熱可塑CFRPの成形と評価
    1. 射出成形
    2. プレス成形
    3. フィラメントワインディング
    4. 引き抜き成形
    5. 評価方法
  5. CFRPの市場と展望
    1. 炭素繊維の市場規模
    2. CFRPの用途
    3. 市場展望

会場

大田区産業プラザ PiO
144-0035 東京都 大田区 南蒲田1-20-20
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