本講演は、FT-IRのイメージング (マッピング) とはどんなものかについてご興味のある方、FT-IRイメージングでどのようにデータ解析を行い、何がわかるのか、どのような実例があるのかを知りたい方を対照にしたものです。
昨今、FT-IRの2次元画像解析図 (イメージングorマッピング) は、当たり前に学会や論文で見られるようになり、公共機関等の測定依頼も容易です。
本講演では、FT-IRの基礎的な解説から、イメージングのメリットとデメリットを多くの実例を紹介しながら解説していきます (時間がある限り、目次にない実例も紹介していきます) 。
イメージングは非常に多くのスペクトルデータが取得されることから解析が困難であろうと思われている方も多いかもしれませんが、むしろその逆です。イメージングが適しているサンプルとそうでないサンプルがあるのか?手間はどうか?2次元表示をすることによってポイント測定解析ではわからないことがわかるのか? など、を伝えていきます。是非、ご自分たちにとって、どのような可能性があるかを探る機会になさって下さい。
また、疑問に持たれたことは、何でもお気軽にご質問ください。私の知っている限りでフランクにお答えします。
- はじめに
- 本セミナーのポイント
- 分析の目的
- 分析の中でのFT-IRの位置づけ
- FT-IRの測定方法と得られる情報 (FT-IR概要)
- FT-IRの使用波長と得られる情報
- 測定方法の違い (透過・反射・ATR)
- FT-IRの本体測定と顕微測定による違い
- 顕微測定における各種測定方法と分解能
- イメージングとマッピングの用語と違い
- イメージング (マッピング) 測定でスペクトルが得られるまで
- イメージング (マッピング) で得られるポイント測定解析とは違う情報メリット
- イメージング (マッピング) の実例
- 分解能比較例~高分解能のメリット~
- 記録媒体の成分分析例
- セルロースナノファイバーの変性分布例
- 薬品の成分分析例
- 異物の分析例
- 次元と2次元表示データの比較例~可視化のメリット~
- 食品の材料分布例
- フィルムor成形体の配向例
- 多量のデータを活かした解析例~統計計算、多変量解析のメリット~
- 樹脂中のセルロースナノファイバー分散例
- 多成分解析図の利用
- イメージング (マッピング) のデメリット
- 装置に関して
- 測定に関して
- 解析に関して~実施例をあげての説明あり~
- 目的に合わせた選択を考える
- 講義のまとめ
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