本セミナーでは、圧電性高分子について基礎から解説し、圧電性高分子をセンシングデバイスで利用するメリット、音響制御・タッチセンサでの応用例を交えて詳解いたします。
(2020年2月7日 10:00〜12:00)
PVDF圧電体は、混ぜ物を一切することなく、PVDF樹脂の高次構造をコントロールする事により、圧電性を発現するユニークな高分子です。高分子の持つ性質を有した圧電体です。 これまで、その特徴を利用して、いくつか応用してきました。その事例を紹介するとともに、応用に際しての留意点をお話しさせて頂きます。特に圧電体の等価回路に関する考え方はデバイス化やそのデバイスの応用に際して、回路設計を行うためには重要なポイントになります。
(2020年2月7日 12:45〜14:45)
PVDFに代表される厚さ数十ミクロンの圧電高分子材料をセンサ及びアクチュエータの両方として用いる、能動的振動・音響制御法について解説する。 特に、センサ/アクチュエータを構造物と一体化させて設計するスマートストラクチャーの概念や、圧電高分子材料、圧電フィルムの特性と応用、柔軟構造物の振動制御法の提案と検証実験結果、騒音制御への展開などに関連付けて説明する。
(2020年2月7日 15:00〜17:00)
工業的に利用可能な圧電性ポリマーとしてこれまで良く知られてきたものはポリフッ化ビニリデン (PVDF) が唯一のものであった。強誘電体であり焦電性を有するPVDFは非常に優れたポリマーである。 一方、2013年に世界で初めて日本で工業化された圧電性ポリ乳酸 (PLA) を用いたセンサは、焦電性が無く、変位のみを純粋に検知できる。また、ずり圧電性を利用した特徴的な検知方法を活かすことにより、多様なモードの変位を検知することも可能である。さらに透明度が非常に高いといった、PVDFにはない多くの特徴を持つ。 タッチパネルを筆頭とする直感的操作が出来るヒューマンマシンインターフェイスは今後様々なデバイスにおいてさらに普及すると考えられる。PLAセンサはこれらをより一層発展させるキーデバイスとなりうる可能性がある。
学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。