自動車用水性塗料の材料設計、水性3Wet塗装の設計、塗膜の物性や欠陥の分析

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プログラム

第1部 自動車用水性塗料の概要と将来材料展望

(2020年2月12日 10:00〜11:15)

 近年、環境保護の観点で水性塗料設計、導入が加速している。従来の溶剤塗料との相違点を中心に、水性塗料の設計の考え方と水性塗料を中心とした将来塗装の展望を説明する。

  1. 日本の塗料の歴史
  2. 自動車用中上塗料について
    • 概要
    • 水性塗料について … その必要性と技術
    • クリヤーについて ……硬化系とその特質
  3. 自動車用塗料における更なる品質向上
    • 工程短縮塗料について … 3wet塗装系の必要性と技術
    • 将来材料展望

第2部 水性塗料用ポリウレタンおよびイソシアネート架橋の概要と中国における水性塗料事情

(2020年2月12日 11:25〜12:40)

 中国の環境対応変化はめざましく、明文章化されている内容のみならず、各種の指導や通達が影響し、詳細を的確につかむのはかなりの努力を要する。その現状下でウレタン系塗料の環境対応を中国に適用してきた経験を元に現状を解説する。

  1. ポリウレタンの特性とその制御
  2. ポリオールとそのポリウレタン物性
  3. イソシアネートとそのポリウレタン物性
    1. イソシアネートモノマー
    2. オリゴマー・プレポリマー・ポリマー
    3. ブロックイソシアネート
  4. ポリウレタンの化学・物理特性とその評価~硬化プロセスと1次物性~
    1. 硬化反応性と反応率
      1. イソシアネート
      2. 反応性制御の手法
      3. 架橋速度の測定と終点指標~ゲル分率測定~
    2. 物性測定評価・1次物性
      1. 一般的評価
      2. 架橋度の測定~DMA測定など~
      3. 機械特性の事例
  5. 中国塗料業界における水性塗料の採用の動き
  6. 中国環境規制の強化と自動車分野への影響
    1. 各種規制の現状
    2. 環境対応型部材の現状
    3. 適用用途

第3部 水性自動車コーティング向け添加剤について

(2020年2月12日 13:25〜14:40)

 自動車用コーティングは外観と性能の両方で最高水準を満たす必要があります。本講では特に長期耐久性や製造、塗工の際に問題となる分散、消泡、湿潤にフォーカスしトラブルを解決する最新の塗料用添加剤について解説します。

  1. 自動車コーティングのトレンドと添加剤の使われ方
  2. 高分子型分散剤
    1. 高意匠性 (高彩度・透明性) の要求
    2. 分散剤の分類と特徴
    3. 高分子型分散剤による難分散顔料の分散効果
  3. 消泡剤
    1. 塗装工程中の泡トラブル、ハジキトラブル
    2. 消泡剤の分類と特徴
    3. 環境適応型消泡剤
    4. 持続性に優れたハイパーブランチ型消泡剤
  4. 湿潤剤
    1. プラスチック部材の増加と基材湿潤性の要求
    2. 湿潤剤の分類と特徴
    3. 消泡性に優れたハイパーブランチ型湿潤剤
  5. 光安定剤
    1. 塗料の高耐候化
    2. UVA/HALSの分類と特徴
    3. 水系塗料に添加するためのNEATテクノロジー

第4部 水系塗料の表面張力低減と調整について

(2020年2月12日 14:50〜16:05)

 近年、自動車塗料では水性3Wet塗装が欧州で主流になっている。国内でも、環境への負荷低減の観点より揮発性有機化合物 (VOC) の大気への排出を抑制するため、中塗と上塗塗料は有機溶剤系塗料から水性塗料への置き換えが急速に進んでいる。本講座では、水性塗料 (電着、中塗り、上塗り) の表面張力 (接触角) と塗装方法により表面張力の調整方法、各種濡れ剤・表面調整剤の使い分け、濡れ不良・ハジキと表面張力の関係について解説する。

  1. 表面張力と接触角
    1. 表面張力、界面張力と接触角
    2. 静的表面張力と動的表面張力
    3. 濡れと接触角
  2. 表面張力と界面活性剤
    1. 界面活性剤の構造
    2. 静的表面張力の低減
    3. 動的表面張力の低減
  3. 自動車水性塗料中の濡れ剤・表面調整剤の選択要素
    1. 電着・スプレー塗装の表面張力低減
    2. 濡れ不良・ハジキ対策
    3. 濡れ剤・表面調整剤の起泡性・耐水性

第5部 塗装および塗膜欠陥の可視化、その分析解析技術について

(2020年2月12日 16:15〜17:30)

 多くの塗装の職場では、ゴミブツを始めとする品質不具合対策が大きな課題です。その対策を概論と見える化手法、具体的な対策事例でご説明し、それぞれの職場での品質対策の足がかりとして頂きたい。

  1. 解析手法概観
  2. 塗装工程をどう見るか?
  3. 不具合対策の基本的な考え方
  4. 推進の枠組み
  5. 塗装品質の位置づけ
  6. 塗装品質の成り立ち
  7. 前処理・電着の不良
  8. 異物・ホコリ・クリーン化
  9. 異物対策のステップ
  10. 具体的事例

会場

株式会社 技術情報協会
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