自動車用モータの小型軽量化と高機能化に向けた材料・構造技術

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会場 開催

本セミナーでは、可変界磁モータ、インホイールモータ、超電動モータ、SRモータ、レアアースフリーモータなど各種車載モータの最新技術について詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 自動車用モータに求められる性能と新技術動向 (10:30~12:00)

 EV/HEV用トラクションモータに求められる性能と新技術動向を解説する。新興国マーケットの拡大と中国の猛追によりモータ技術はより一層の性能向上と付加価値創造を求められている。  本講演ではトラクションモータとして要求される性能の概説を行い、要求性能を高効率で実現する新技術である可変界磁技術について最新の研究結果を述べる。また、高騰しているレアアースへの対策技術としてレアアースフリーなモータ、さらにインバータコスト低減のためのモータ・インバータインテグレーション技術についても述べる。

第2部 SRモータの技術向上とインホイールモータへの応用 (12:45~14:15)

 従来、電気自動車やハイブリッド自動車用の駆動モータはNdやDyといったレアアースを使用した永久磁石モータが中心であった。しかし、近年、レアアースの主要産出国である中国が輸出規制を行うなど、資源面での不安が浮上しており、レアアースを使用しないモータへの注目が高まっている。  レアアースフリーモータの一つであるSRモータは、トルクリプルが大きいなどの欠点があるが、自動車駆動用モータとして魅力的な性質を数多く有する。構造が単純、堅牢、低価格といった長所に加え、無負荷時の誘起電圧が無いという特徴は走行中常にモータが回転するインホイールモータに適する。  本セミナーでは、SRモータの基礎からインホイール電気自動車への応用について説明する。

  1. SRモータの特徴と課題
    1. 基本構造と駆動原理
    2. 基本特性
    3. シミュレーションモデル
  2. SRモータの制御
    1. 基本的な駆動法
    2. トルクリプルの低減制御
    3. センサレスドライブ
  3. SRモータの駆動回路
    1. 非対称ハーフブリッジコンバータ
    2. Cダンプコンバータ
    3. フルブリッジインバータでの駆動法
  4. 小型電気自動車用インホイールSRモータの開発
    1. 電気自動車の概要
    2. モータ形状・寸法の決定
    3. シミュレーションによる特性解析
    4. 駆動回路の設計
    5. トルクリプル低減制御の適用
  5. 大型車両用インホイールSRモータの開発
  6. 性能向上のために

第3部 自動車用超電導モータの開発 (14:30~16:00)

 本講演では、高温超電導回転機システムを電気駆動式自動車に適用する研究開発現状を紹介する。  対象とする超電導回転機は、我々が世界的に先導している高温超電導誘導同期モータであり、かご形誘導機と同様の基本構造を有しているものの、高効率同期回転や高トルク密度化他、飛躍的な高機能化を達成可能である。  そこで、まず高温超電導誘導同期モータの駆動原理と特長について説明する。  次に、同モータをミドルクラス以上の自動車に搭載する際の実現可能性やそのための技術開発課題を明確化する。  さらには、従来機と超電導機における回転機冷却の考え方の相違について整理するとともに、超電導機冷却用冷凍機の開発現状についても説明する。

  1. 研究の背景
  2. 超電導体ならびに超電導材料の特長
  3. 超電導モータの可能性
    1. 超電導モータのメリット
    2. 超電導モータ設計の考え方
    3. 車載用超電導モータの成立性
  4. 高温超電導誘導同期モータの駆動原理と特長
    1. 世界における超電導モータ開発の趨勢
    2. 高温超電導モータの駆動原理
    3. 高温超電導誘導同期モータの特長
  5. 車載用高温超電導誘導同期モータの開発現状
    1. 車載用超電導モータに求められる性能
    2. 使用する高温超電導線材の特性
    3. 固定子ならびに回転子巻線法
    4. 鉄心材料の低温特性
    5. 20kW級機の設計
    6. 試作
    7. 試験結果
  6. 冷却系の開発現状
  7. まとめと今後の展望

会場

東京ファッションタウンビル
135-8071 東京都 江東区 有明3-6-11
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