第1部 『タンパク質薬品生産における高品質化の細胞構築/培養と生産性向上への考察』
(12:45~14:30)
抗体医薬品の生産・製造は動物細胞培養技術を基盤としており、特に、チャイニーズハムスター卵巣 (CHO) 細胞はプラットフォーム細胞としての地位を確立している。本講座では、CHO細胞を中心にタンパク質生産に関連する細胞内プロセスと細胞の高機能化手法や培養について、報告例を交えて紹介する。
- 生産細胞構築法と理解
- CHO細胞とタンパク質生産細胞構築の手法
- CHO細胞の不均一性
- オミクス解析
- タンパク質生産における細胞内プロセスとエンジニアリング
- 導入遺伝子のゲノム環境と転写プロセス
- 翻訳プロセス、小胞体ストレス応答
- 糖鎖修飾
- アポトーシス
- 細胞内代謝、無血清培地
- 宿主由来タンパク質と生産タンパク質の品質
- 生産細胞の高機能化手法
- 高機能化因子を利用した合理的高機能化手法
- 高機能化因子の探索の問題点と遺伝子迅速評価システム
- 細胞高機能化の実例
第2部 『抗体医薬品生産におけるCHO細胞の高機能化と工業化への実際』
(14:45~16:30)
我々ちとせグループは、CHO細胞を用いたタンパク質性医薬品 (試薬含む) の発現細胞株およびセルバンク構築に関する受託開発サービスを提供しています。とくに、生産性に優れたCHO – MK細胞を中心としたChitose Super (CS) CHO expression systemによって、わずか4日間の短い培養期間で、5 g/L以上の抗体産生量を示す細胞株の樹立を可能としています。本講座では、細胞株樹立に関する技術プラットフォームおよび要素技術を紐解いてご説明いたします。
- ちとせグループの紹介
- グループの概要
- バイオロジクス関連事業について
- Cell Line Development受託事業について
- Chitose Super (CS) CHO expression systemについて
- CHO – MK細胞の新規樹立
- CS CHO cell engineering technology による細胞育種
- 医薬品製造用のホストセルバンクの整備
- CS CHO expression vectorについて
- Cell Line Developmentプラットフォームの概要
- CLDケーススタディ (プラットフォーム要素技術の詳細)
- ステーブルプールの作製と濃縮
- 高生産性シングルコロニーの選抜
- モノクローナリティ担保
- スモールスケールのバッチ培養スクリーニング
- フラスコスケールのフェドバッチ培養スクリーニング
- 継代安定性試験
- 初期培養プロセス開発
- スケールアップスタディ
- CS CHO Cell Line Development受託事業について
- 生産性の向上とコストメリット
- まとめ