凝集体の抑制と材質設計を意識したバイオ医薬品に適したプレフィルドシリンジ開発 (2日目)

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会場 開催

本セミナーは、シリンジ・注射剤容器における材料選定、試験による適合性確認、品質・機能の評価、機能付加の事例について詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

セッション1. 抗体医薬品の凝集体除去と凝集化抑制

(2019年12月19日 10:30~12:00)

 2014年に発表されたFDAガイドラインでは、リスク管理の観点から、凝集体量を可能な限り減らすことを製造者に推奨している。  本講座では、抗体医薬品の凝集体に焦点を当てて、基本的な事項を解説したのち、凝集体の除去技術および抑制技術に関して、抗体医薬品の製造現場で実用されている既存技術と新たな技術開発の動向について演者らの取り組みも含めて紹介する。

  1. 免疫原性に関わるFDAガイダンス
  2. 凝集体の定義と分類
  3. 凝集体を分析する
    • ナノ粒子
    • サブミクロン粒子
    • ミクロン粒子
  4. 凝集体を除去する
    • クロマトグラフィー精製
    • 分離膜
  5. 凝集化を抑制する
    • 添加剤によるタンパク質の安定化
    • 抗体医薬品の添加剤トレンド
  6. 技術開発動向の紹介
    • 立体構造に異常が生じた抗体のみを選択的に捕捉する吸着剤
    • 製造工程で取り残されている粒径の小さい抗体凝集体の除去
    • 凝集前駆体を除去すると、保管中の抗体溶液の凝集体発生が低減

セッション2. 培養プロセスにおける凝集形成と制御について

~抗体生産CHO細胞を中心に~

(2019年12月19日 12:45~14:15)

 抗体医薬品生産の細胞培養プロセスに生じる凝集形成については、そのメカニズムも含めて基礎的な知見を含めた基礎研究の実例が少ない。  本講演ではChinese hamster ovary (CHO) 細胞に焦点をあてケーススタディーを取り入れながら、培養プロセスにおける凝集形成機構と制御の研究を紹介する。

  1. バイオプロセスにおける抗体凝集
    • 抗体医薬品の生産方法と分子不均一性
    • 細胞培養プロセスにおけるタンパク質凝集のケーススタディー
  2. CHO 細胞培養プロセスにおける凝集抗体の形成機構
    • ケミカルシャペロン添加による難発現性抗体の凝集抑制の試み
    • 細胞培養プロセスにおける抗体凝集形成
    • 凝集抗体の構造的特徴
    • N – 型糖鎖構造と凝集抗体の関連性
  3. 抗体品質を向上させるバイオプロセス構築は可能か?
    • 抗体配列の製造適合性
    • 高機能化細胞の開発への挑戦

セッション3 タンパク質の凝集の抑制と製剤の安定化へ

~プレフィルドシリンジにおける凝集体の発生メカニズムと抑制~

(2019年12月19日 14:30~16:00)

 バイオ医薬品の製剤における近年のトレンドは、プレフィルドシリンジ (PFS) タイプの製剤の開発である。一方、近年、バイオ医薬品の製造や保管中における凝集体発生が課題として認識され、凝集体と免疫原性の関係が理解されるに従い、凝集体の抑制が求められるようになってきた。  本講演では、バイオ医薬品のリスク要因となり得る凝集体との関連を中心にPFSタイプのバイオ医薬品における凝集体発生メカニズムと抑制手段について紹介する。

  1. はじめに
    1. バイオ医薬品で発生する凝集体の特性と定量
    2. バイオ医薬品で発生する凝集体が免疫原性に与える影響
  2. バイオ医薬品の凝集体発生経路と関連する因子
    1. 分散性とコロイド安定性
    2. 変性と構造安定性
    3. 界面変性
  3. PFSにおける凝集体発生に関与する項目
    1. ヘッドスペース
    2. シリコンオイル塗布
    3. 落下衝撃と振とう
    4. 押出による投与
    5. 製造や保管時の酸化
    6. 凍結
  4. 注射用水 (WFI) を充填したプレフィルドシリンジ (PFS) における注意点

会場

芝エクセレントビル KCDホール
150-0013 東京都 港区 浜松町二丁目1番13号
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