第1部 マイクロLEDの開発状況、技術課題と今後の予測
(2019年12月17日 10:00〜12:00)
マイクロLEDが次世代ディスプレイ用光源として注目されている。しかし、マイクロの意味は「小さい」であり、開発対象によって寸法が異なる (スマートフォン、テレビ)。また、開発の目的も技術者や研究者により異なる (例;ディスプレイ、LCDバックライト、LED性能の向上)。
今回、マイクロLEDの開発状況、技術課題およその対策に関して、OLED等と比較することにより分かりやすく説明する。
- 各種ディスプレイ
- LED
- LCD
- OLED
- 比較;LCD vs OLED vs (マイクロLED)
- マイクロLEDの概要
- 定義
- LED寸法; ディスプレイの画素
- マイクロLEDディスプレイの課題
- LED製法の応用
- LEDの製法
- LED製法応用の課題;微細化、映像化
- LED製法応用の状況;スモール化、ミニ化、マイクロ化
- 新規製法
- 集合体製法
- キャビティ製法
- 封止方法 (気密封止、樹脂封止) と封止材料 (透明材料、課題/耐熱性・耐湿性・接点障害)
- マイクロLEDディスプレイの競合
- LCD
- OLED
- QLED (QD)
- 複合技術;LCD + 薄層LED – BLT + QD – CF
- その他
- 超微細化;課題、対策
- 先行技術;PDP、PTA、SED
第2部 次世代ディスプレイ・マイクロLEDの市場動向と将来展望
(2019年12月17日 12:45〜14:45)
マイクロLEDディスプレイを取り巻く環境は、先進ディスプレイメーカーのプライドや国 策、スタートアップ企業の挑戦、プラットフォーマーを含めた巨人企業たちの陣地取り合戦などが複雑に絡み、単純にLCD、有機ELとの比較では語れない状況になっています。
マイクロLEDを取り巻く最新のマーケットトレンドはもちろんのこと、ディスプレイの領域に限らず、幅広い視点からマイクロLEDの可能性について発表いたします。
- マイクロLED、ミニLED市場の概観、最新市場動向
- マイクロLED、ミニLED 技術トレンド
- トランスファー
- 色変換、ボンディングなど
- マイクロLED、ミニLED アプリケーション別トレンド
- Public Displays
- Cinema
- AR/VR
- TV
- LCD backlightsなど
- マイクロLED、ミニLEDの将来展望
- 市場規模
- 中国企業動向など
第3部 高輝度・高解像度マイクロLEDディスプレイに向けたGaN指向性マイクロLEDの開発
(2019年12月17日 15:00〜17:00)
マイクロLEDディスプレイは、次世代のウェアラブル型情報端末のための低消費電力、高輝度、高解像度のディスプレイとして期待されているが、その実現のためには、多くの技術的課題を解決しなければならない。
本セミナーの前半では、マイクロLEDディスプレイの実現に向けて解決しなければならない課題およびこれらの課題の解決に向けた研究開発の状況について解説する。
我々は、高輝度・高解像度のマイクロLEDディスプレイのための有望なデバイスとして、指向性を持つマイクロLEDを提案し、その実現を目指している。セミナーの後半では、指向性マイクロLEDの基本原理を説明した後に、窒化物半導体による指向性マイクロLEDの実現に向けた取り組みの状況について紹介する。
- 背景:なぜマイクロLEDディスプレイが必要か?
- 現在のマイクロLED技術の課題と開発の状況
- チップサイズの縮小に伴う諸問題:内部量子効率の低下、光取出し効率の低下、光のクロストーク
- 赤色波長帯における発光効率低下問題
- 赤・緑色チップにおける発光波長シフト問題
- 低コスト、高速実装問題
- エバネッセント光の結合効果を利用した指向性マイクロLED
- 従来のLED指向性制御技術:微小共振器、フォトニック結晶
- エバネッセント光の結合効果
- 指向性マイクロLEDの提案
- InGaAs/GaAsリッジ型LEDによる実証
- GaN指向性マイクロLEDの理論的検討
- 構造の最適化、発光効率の見積
- ディスプレイ輝度の試算
- RGBモノリシック集積の可能性
- GaN指向性マイクロLEDの開発状況
- 微小発光源の作製方法
- 選択成長方式
- トップダウン方式 – 中性粒子ビームエッチング技術
- まとめと今後の展望