本セミナーでは、触覚フィードバック技術について基礎から解説し、ディスプレイ、スマートフォン、車載コックピット、医療機器に向けた開発事例について詳解いたします。
(2020年1月9日 10:00〜11:30)
粗さ・硬軟・摩擦・温冷の知覚メカニズムについて、接触の機械力学・心理物理学・神経生理学の観点から基礎を解説いたします。特定の素材や製品についてではなく、万事に応用可能な事項についてお話します。
(2020年1月9日 12:30〜14:00)
人間は外界からの情報を得るために、視覚、聴覚、触覚といった五感を有効に活用しています。しかしながら現在、計算機によって再現、提示が可能なものは、視覚と聴覚に限られています。我々は、形状記憶合金の微細ワイヤをアレイ状に配置した触覚提示ディスプレイの研究を進めています。各素子の微小振動パターンを利用して、触覚の幻覚であるファントムセンセーションや仮現運動を生起させることにより、様々な触感覚の提示が可能となります。また本形状記憶合金ワイヤは、微小変位や振動のセンサとしても利用でき、触覚のセンシングとディスプレイが同時に可能という利点があります。 本講演では、ディスプレイの構成から様々な触覚感覚の提示と評価、更に触覚提示技術の将来展望を紹介します。
(2020年1月9日 14:10〜15:10)
バーチャルリアリティ (Virtual Reality、VR) 技術をなど、さまざまな分野で触覚技術が重要視されている。五感の中でも触覚は全身に存在する特殊な感覚であり、メカニズムの解明と提示技術のどちらの研究も行われている。そのため、さまざまな触覚提示技術を研究・開発を同時に行うことが重要である。 本講義では、身体のさまざまな部位に装着するウェアラブルな触覚提示システムを説明する。また、ラピッドプロトタイピングによる試作機開発を紹介する。
(2020年1月9日 15:20〜17:20)
超音波を用いて何も身に着けていない皮膚に触覚を提示する空中ハプティクスの技術は、様々な分野で注目され始めている。本講座では、空中ハプティクスの原理から技術の現状、応用可能な分野と現時点での課題までを解説する。