第1部 伸長流動装置による機能性樹脂の高品質化
(2020年1月15日 10:00〜13:40)
混練は伸長流動と剪断流動で進行する。ウトラッキーにより1995年に発表された伸長流動装置は、ポリマーアロイのナノ分散を実現したが、量産性に問題があった。その後コニカミノルタで開発された伸長流動装置 (カオス混合装置) はその問題を解決するとともに、二軸混練機で宿命的な混練の不均一性を解決できる装置であることが分かってきた。フローリーハギンズ理論で相溶が否定されたPPS・6ナイロンの系を相溶する能力を発揮しただけでなくポリマーアロイの品質向上に寄与している。
- 混練概論
- 混練に関する形式知の問題
- 分配混合
- 分散混合
- 高分子の基礎知識 (レオロジーを中心に)
- 剪断流動
- 伸長流動
- 二軸混練機の問題
- ロール混練
- バンバリー・ニーダー
- 二軸混練機
- 新しい混練装置
- 伸長流動装置 (カオス混合装置)
- カオス混合
- 開発の経緯
- PPS/6ナイロン中間転写ベルトの事例
- Wパーコレーション転移
- 非相溶系の相溶?
- 応用事例
- 難燃性樹脂
- UL94.V2合格樹脂の事例
- UL94.V0合格樹脂の事例
- ナノ物質の分散事例
第2部 二軸混練押出機の機械的特徴と各種混練技術
(2020年1月15日 13:50〜17:00)
二軸混練押出機の機械的特徴と運転特性、フィラーコンパウンデイングを中心にした各種混練技術、スケールアップ、の解説および典型的な不具合事例に対するトラブルシューティングの他、押出機内の挙動解析等の最近の応用技術を紹介する。
- 二軸混練押出機の技術的変遷
- 二軸混練押出機の分類
- 二軸混練押出機の基本性能とその変遷
- 二軸混練押出機の機械的特徴と成形特性
- 機械的特長
- 各部の構造と機能
- 成形特性
- 二軸混練押出機による各種混練技術
- フィラ – と物性要因
- 材料特性と運転に及ぼす影響
- フィード律則と改善技術
- フィラ – の供給方法
- 二軸混練押出機のスケールアップ
- 機械的なスケールアップ
- 実践的なスケールアップと注意点
- 二軸混練押出機の最近のトラブルシューティング
- フィード,ベント不安定要因と対策
- ストランド操作における不安定要因と対策
- 二軸混練押出機の最近の技術動向
- 二軸混練押出機内の挙動解析技術
- 二軸混練押出機のシミュレーション技術 (1D,2.5D)
- コンパウンディング事例紹介 (CNF、他)