第1部 ハードコートの基礎とポリシロキサン系を中心としたハードコートの材料設計と機能性の付与
(2020年1月14日 10:00〜12:00)
プラスチック表面加工の最重要課題であるハードコート材料の基礎から応用までの考え方についてポリシロキサン系を題材として概説する。特に硬度に加えて硬度と相反する機能である可撓性、さらには光学特性への応用に必須の特性である屈折率制御については具体例を挙げて述べる。本講演によってこれからハードコート技術の開発を目指す技術者および更なる高機能化を目指す者にとって有益な知識・技術が得られることとなるであろう。
- はじめに
- ハードコート (HC) の基礎
- なぜHCが必要か?
- 表面硬度評価方法
- HC材料設計指針
- 代表的プラスチック用HC材料
- HC材料の基礎と応用
- HC材料開発の歴史
- ポリシロキサン (PS) 系HC材料と実用化例
- PS系HC材料の課題
- 反応収縮について
- HC材料の高機能化
- 可撓性 (かとうせい) 付与技術
- 屈折率制御技術
- その他 (更なる技術深化について)
- まとめ
第2部 (耐候性向上を含めた) ハードコート用の添加剤の種類と使い方
(2020年1月14日 12:40〜14:10)
表面調整剤を中心に、塗布性の向上と機能付与について紹介する。また添加の際の、粒子の分散安定化についても説明する。基礎的な考え方と、事例を通じてハードコート用添加剤の選択方法・使い方について理解を深めていただきたい。
- 粒子の分散安定化
- 粒子の安定化メカニズム
- 分散剤の構造と役割
- シリカ・無機粒子、有機系粒子等の分散事例
- ハードコート用添加剤・表面調整剤よる塗布性と機能付与正
- 液の表面張力と膜の表面自由エネルギー
- 表面調整剤の基本構造
- 下地への濡れ性、ハジキ防止効果
- 表面のスリップ性の向上
- 塗り重ね・リコート性・付着性の視点
- 耐スリキズ性の向上
- 耐汚染性、撥水性と超親水性の発現
- 硬化条件の影響 (UV照射強度・雰囲気)
- ナノ粒子の効果とあらたな可能性
第3部 ハードコート剤の設計・要求特性と用途に応じた機能性付与
(2020年1月14日 14:20〜15:50)
- ハードコート剤
- ハードコート剤の機能と役割
- 多機能性付与
- 塗布方法
- 塗膜評価方法
- ハードコート剤の利用分野
- エレクトロニクス
- 光学製品
- 自動車
- ハードコート剤の原料
- アクリレート系
- シリコーン系
- 有機・無機ハイブリッド系
- 無機系
- ハードコート剤の種類・分類
- 無機・有機ハイブリッド材料
- ハイブリッド材料とは
- 無機・有機ハイブリッド材料の概要
- 無機・有機ハイブリッド材料の種類
- 無機・有機ハイブリッド材料の硬化システム
- ゾル-ゲル法の応用
- ゾル-ゲル法とは
- ゾル-ゲル法による有機・無機ハイブリッド材料の調製
- ゾル-ゲル法による機能性ハードコート剤の用途展開
- 多機能性・意匠性付与と評価技術
- 耐擦傷性・密着性・防汚性など機能性付与
- 新しい意匠性 (透明加飾) と薄膜仕上げ (軽量感)
- 各種用途に応じた性能評価のポイント
第4部 ハードコートの耐候性を含めた性能試験について
(2020年1月14日 16:00〜17:30)
- ハードコートおよび車両用樹脂グレージングの動向
- ハードコートの耐候性
- 耐候性試験の種類
- 耐候性試験の評価項目
- 耐候性試験の評価実例
- ハードコートの耐摩耗性
- テーバー摩耗試験
- ワイパー試験
- 今後の耐摩耗性試験方法
- ハードコートの密着性
- 密着性の評価方法
- 密着性評価における注意事項
- 密着性試験の評価実例
- その他の各種性能評価
- ハードコートの評価に必要な性能評価試験