日時
- 2019年12月17日 13時00分〜 2019年12月17日 16時40分
プログラム
第1部 「磁気センサ活用のための基礎知識と国内外の最新動向」
(2019年12月17日 13:00〜15:00)
磁気センサの研究開発は、大容量記憶装置としてITを牽引してきたハードディスクの磁気ヘッドを中心に進められてきました。1988年のA. Fert (2007年ノーベル物理学賞受賞) による巨大磁気抵抗効果 (GMR:Giant Magneto Resistive) の発見、東北大学の宮崎照宣名誉教授による室温におけるトンネル磁気抵抗効果 (TMR:Tunnel Magneto Resistive) の発見、という大きなブレークスルーによって、磁気センサの研究開発は長足の進歩をとげてきました。また、IoT (Internet of Things) の進展とともに、磁気センサの活躍する分野も広がりを見せ、名古屋大学の毛利佳年雄名誉教授による磁気インピーダンス (MI:Magneto Impedance) 素子は三軸磁気コンパスICとしていち早く携帯電話に搭載され、今では日常生活に無くてはならない存在となっています。 磁気センサを巡るこのような動きを背景として、去る6月に磁気記憶装置『以外』の応用分野 (non – recording applications) の磁気センサに関する国際会議Magnetic Frontiers 2019がポルトガルの首都リスボンにあるリスボン大学で開催されました。これは、磁気センサに焦点を当てた国際会議が単独で開催された貴重な機会でした。私はMagnetic Frontiers 2019を聴講して、磁気センサの持つ可能性を改めて認識するとともに、TMRセンサの活躍する領域を広げるために、精力的な研究が進められていることを実感いたしました。 第1部では、磁気センサの概論から出発して、各種磁気センサの特徴を振り返り、magnetic frontiers 2019で提示された磁気センサの最新動向を、日本の現状についても触れながら紹介していきたいと思います。そして、TMRセンサ研究の日本の第一人者である東北大学の安藤先生のお話に繋げていければと考えています。
- 磁気センサの概論
- センサとは何か
- センサの定義とその市場規模
- 身近にある磁気センサ
- センサの要求性能と現実のギャップ
- 直線性、オフセット、再現性、分解能…
- センサとは何か
- さまざまな磁気センサとその特長
- ホール素子
- 磁気抵抗素子 (AMR)
- 巨大磁気抵抗効果 (GMR)
- トンネル磁気抵抗効果 (TMR)
- 磁気インピーダンス効果 (MI)
- フラックスゲート
- Magnetic frontiers 2019からみた世界の動向
- 磁気センサ開発のロードマップ
- 磁気抵抗センサ開発のトレンド
- 磁気センサの5つの応用分野とその展望
- 磁気センサのトピックスと日本の動向
- 電子コンパス (三軸地磁気センサ)
- エンコーダ (リニアセンサ、回転センサ)
- 電流センサ
- バイオセンサ
- 今後の展開
- 磁気センサ開発のロードマップ
- 質疑応答
第2部 「TMR磁気センサの基礎と医療・産業分野への応用」
(2019年12月17日 15:10〜16:40)
近年さまざまな基本原理に基づく磁気センサが提案されてきている。これらの中で、磁気抵抗効果を用いた磁気センサは他のセンサと比較して、簡便、安価かつ高感度であることから、代替への期待が高くなってきている。特に注目されているのは、強磁性トンネル磁気抵抗 (Tunnel Magnetoresistance : TMR) 効果を用いたTMR素子である。原理上は無限大の抵抗変化率が可能であることに加えて、高品位の素子形成が期待できるMgO障壁層の発見により素子の低抵抗化が加速度的に進んだ結果、HDDの読み出しヘッド以外にも、さまざまな応用が考えられている。近年、弱磁場を検出するさまざまな応用用途の要望がでてきたことにより、TMR素子のセンサ応用が着目され始めている。 本講演は、TMR素子を用いた高感度磁気センサの原理および現在の開発状況と将来展望について述べる。
- はじめに
- スピントロニクスの形成と磁気抵抗効果
- トンネル磁気抵抗効果の発見
- 高品位磁気抵抗素子の作製方法
- TMR素子の応用 HDD用再生磁気ヘッド
- TMR素子の応用 磁気ランダムアクセスメモリ
- TMR素子の最近の展開
- 磁気抵抗素子を用いた高感度磁気センサ
- トンネル磁気抵抗素子センサの動作原理
- TMR磁気抵抗素子を用いた高感度磁気センサの位置づけ
- TMRセンサの非破壊検査応用
- 微小リーク電流の検出
- 金属表面の微小傷探傷検査
- 社会インフラの構造物非破壊検査
- TMRセンサの車載応用
- 回転磁場計測
- リニア磁場計測 面内磁場検知型
- リニア磁場計測 面直磁場検知型
- TMRセンサの生体計測応用
- 生体応用に向けての性能
- 液体ヘリウムフリーTMR磁気センサのメリット
- TMR磁気センサによる心磁測定
- TMR磁気センサによる脳磁測定
- TMR磁気センサによる脈波測定
- TMR生体用磁気センサの将来展望
- TMR磁気センサの更なる高感度化・高分解能化のとり組み
- 総括
- 質疑応答
会場
受講料
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- 複数名: 20,000円(税別) / 22,000円(税込)
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