本セミナーでは、太陽光発電用パワーコンディショナの基礎から解説し、パワーコンディショナの制御方式、制御と解析のポイント、系統連系技術・保護技術、ノイズ対策について詳解いたします。
地球温暖化と化石エネルギーの枯渇の問題に対処するため、再生可能エネルギー利用への期待が増大している。2008年の福田ビジョンの発表により、我が国では2030年までに2005年の40倍に相当する5300万kWの太陽光発電の導入目標が掲げられた。そして2011年3月の東日本大震災以降、脱原子力発電の世論の高まりにより太陽光発電や風力発電への期待は一層増大している。 本セミナーでは、こうした背景の紹介に続いて太陽光発電システムと系統連系のためのパワーコンディショナに求められる条件を示す。続いて、その主回路と制御法の要点について、具体的な例も示しながら解説する。特に制御法では、座標変換理論に基づくPWMインバータの電流制御系の構成法、電源同期のためのPLLの実現法、瞬時空間ベクトルに基づくPWMパルスパターンの実現法について詳しく述べる、またパワーコンディショナが具備すべきMPPT制御機能や単独運転防止機能の実現法についても実例を示しながら解説する。最後に、再生エネルギーの利用に付随して発生する変動電力の平準化の必要性の問題を取り上げ、エネルギー蓄積要素を利用した解決法の一例を示す。