導電性カーボンブラックの特徴を最大限引き出すためのコツ

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本セミナーでは、導電性カーボンブラックについて基礎から解説し、導電性を効果的に発現させるため方法、カーボンブラックの選定、配合、混練・混合プロセス等の分散技術から応用技術まで解説いたします。

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プログラム

第1部. 導電性カーボンブラック入門

~種類、特徴、高導電化技術~

(10:00~12:10)

 導電性カーボンブラックは、樹脂中で本当に移動するのでしょうか?導電性カーボンという同じ範疇にありながら構造がまったく違う種類が存在するのでしょうか?そもそも導電性カーボンとはどのようなカーボンなのでしょうか?  導電性カーボンブラックとは何か?を十分理解し、目的とする用途に応じて使いこなすことが、特徴あるノウハウや製品を生み出すポイントとなります。本講では、まず、導電性カーボンブラックの種類や特徴といった基礎を学びます。更に、導電性を決定する因子などの応用について学習します。導電性カーボンブラックに関する技術的内容を分かりやすく、かつ詳細に解説します。

  1. 緒言 情報交流 (人脈力) の必要性
  2. 導電性カーボンフィラーとは?
    1. カーボンブラック
    2. カーボンナノチューブ
      • 各種カーボンナノチューブの特徴
      • MWCNT
    3. カーボンナノファイバー
      • VGCF
      • グラフェンプレートレット
    4. 炭素繊維、グラファイト
    5. 導電性フィラーの用途 (導電性マップ)
  3. 導電性カーボンブラックとは? ~構造、種類と特性~
    1. 構造、物理・化学的性質
      • 一次粒子
      • アグリゲート
      • アグロメレート
      • 表面官能基
      • 結晶性
      • DBP吸収量
      • 凝集体径
    2. 導電性発現機構
      • パーコレーション
      • 各種導電性カーボンブラックの特徴と特性値
        • 粒子数
        • アグロメレート径
      • DBP吸収量と導電性付与効果
    3. 各種導電性カーボンブラックの種類と特性
      • ケッチェンブラック
      • アセチレンブラック
      • オイルファーネスブラック
      • カラー用カーボンブラック
  4. 高導電化技術
    1. 分散状態 (凝集塊量) と導電性
    2. 樹脂の影響
      • 単一樹脂系
      • 二成分樹脂系
    3. 充填材の影響
    4. 成形条件の影響
  5. 高分散化技術
    1. 水系塗料における界面活性剤の選定方法
    2. 分散方法事例
    3. カーボンの分散状態とリチウムイオン電池性能の関係

第2部. 導電性カーボンブラックの処方箋

~リチウムイオン二次電池用途を事例に~

(13:00~14:40)

 導電性カーボンブラックは、帯電防止や導電性付与の目的で樹脂やゴム、電池材料の添加剤として幅広く用いられています。本講演では、カーボンブラックの製法、特性、物性評価法、並びに、用途例について代表的な導電性カーボンブラックであるアセチレンブラックを主体に解説します。導電性を効果的に発現させるための導電性メカニズムは、カーボンブラックの選定のみならず、配合、混練・混合プロセス等の分散技術と密着した関係にあり切り離すことができません。これら一貫した材料設計を特にリチウムイオン二次電池材料用途を重点的に、樹脂・ゴム用途においても技術的に重要な考え方を解説します。また、代表的な導電性カーボンブラックであるアセチレンブラックの適切な使用・分散方法で添加された材料の品質を最大限引き出すヒントを見つけられるような講演にしたいと思います。

  1. はじめに
  2. 電池用途におけるカーボン系導電材の役割及びアセチレンブラックの適用
  3. カーボンブラックの最適活用・配合術
    1. アセチレンブラックの代表的品種、特殊なアセチレンブラック
    2. リチウムイオン二次電池用導電材の用途別活用例
  4. リチウムイオン二次電池の電極プロセスを事例にしたアセチレンブラックの分散技術
    1. 用途における分散の定義及び工程分散について
    2. 小粒径アセチレンブラックの活用術
    3. 分散の新しい評価技術
  5. 次世代アセチレンブラックへの課題と対応
    1. リチウムイオン二次電池用途の導電材としての課題
    2. 電気化学分野におけるアセチレンブラックの展望

第3部. カーボン材料に必要な分散技術

(14:50~16:30)

 製品化に必要な材料は、材料メーカーに相談すると判る、その材料の適切な使い方である混合、分散工程や塗布工程等については材料メーカーでは知見が無く各ユーザーでの検討となる。最近分散実験に来られるユーザーよりの要望は何故目的の製品化が出来ないのかと言う事が多い。実は性能に起因する原因が材料の分散工程にあると言う事は知る人は少なく材料を活かす分散、材料の性能を落とさない分散が求められている事が事実である。全てを伝え切れる物ではないが、分散装置により実は処理が大きく変わる事実を先ずは知って頂けたら幸甚です。

  1. カーボンの分散目的
    1. カーボンの種類と分散目的
    2. 分散装置と原料のマッチング
    3. 電子材料に求められる装置から見た必要技術とは
  2. 分散装置に求められる性能
    1. 分散装置のエネルギーの正体
    2. 分散装置とエネルギーの関係
    3. 分散装置のコントロールとは何か
    4. 分散装置の性能を決めるのは材料?
  3. コンタミ制御
    1. 嫌われる金属コンタミ
    2. 分散装置のコンタミ発生原因
  4. 材料と性能
    1. 求める性能が出ないのは本当に材料の問題か
    2. ナノ粒子は分散装置との相性がある
    3. 材料の形状と分散の関係
  5. ナノヴェイタの分散原理と特徴
    1. 分散原理
    2. メリットとデメリット
    3. コンタミ
    4. ダメージレス
  6. その他
    1. カーボン分散に必要な技術とは

会場

新宿区立 新宿文化センター
160-0022 東京都 新宿区新宿 6-14-1
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