第1部 核酸医薬品におけるDDS技術の現状と課題
(12:30~14:30)
近年、抗体医薬に続くバイオ医薬品として核酸医薬が注目を集めている。核酸医薬は幅広い難治性疾患に適用可能なポテンシャルを有する一方で、バイオアベイラビリティが低いため、投与法や標的臓器が限られているのが現状である。この様な核酸医薬の課題を克服するための方法論の1つがドラッグデリバリーシステム (DDS) である。
本講演では、DDS技術の基本的な設計指針および核酸医薬のためのDDS技術を紹介すると共に、それらの課題を概説する。
- 核酸医薬
- 核酸医薬の種類
- 核酸医薬の作用機序
- 核酸医薬の化学構造
- 承認済みの核酸医薬の紹介
- 開発中の核酸医薬の紹介
- DDS
- DDSの種類
- 受動的ターゲティング型DDS
- 能動的ターゲティング型DDS
- 承認済みのDDSの紹介
- 開発中のDDSとその課題
- 核酸医薬とDDS
- 核酸医薬のためのDDS設計指針
- 脂質ナノ粒子型DDS
- コンジュゲート型DDS
- その他のDDS
- 核酸医薬DDSの課題
第2部 核酸をターゲットとした低分子医薬品のStructure-Based Design
(14:45~16:45)
DNAやRNAといった核酸はタンパク質に比べて立体構造が単純であるという印象が強いため、これまで低分子医薬品のターゲットとして積極的に扱われてこなかった。
本講座では、核酸が複雑で多様な立体構造をとることを理解し、これをターゲットとした低分子医薬品をどのようにデザインするのかを、実例を交えて紹介する。
- 低分子創薬のターゲット
- 低分子創薬のターゲットとしてのタンパク質
- 低分子創薬のターゲットとしてのDNA
- 低分子創薬のターゲットとしてのRNA
- 核酸の立体構造
- 立体構造の基礎となる相補的塩基対
- 立体構造の多様性を生み出す非相補的塩基対
- 多様なDNAの立体構造
- 多様なRNAの立体構造
- 低分子医薬品と核酸塩基の相互作用
- 核酸をターゲットとした低分子医薬品のStructure – Based Design
- 核酸の立体構造解析の現状
- 核酸の合成と精製
- 核酸 – 低分子医薬品複合体の結晶化
- 核酸 – 低分子医薬品複合体のX線構造解析
- 核酸をターゲットとした低分子医薬品のデザイン (方法)
- 核酸をターゲットとした低分子医薬品のデザイン (実例)