海洋プラスチック汚染問題への関心の高まりを受け、欧州を中心とした各国政府は使い捨てプラスチック対策を強化。その結果、食品容器・包装材市場においては、にわかに生分解プラスチックを用いた製品開発競争が激化しつつあります。 生分解性プラスチック、または食品容器・包装に携わる技術者は、現況をどう捉え、どう動くべきなのでしょうか? 本セミナーでは、生分解性プラスチックの基礎研究から技術・事業開発までの実績を有する講師が、海洋プラスチック汚染の現状や使い捨てプラスチックに関する国内外の法規制動向、生分解性プラの研究開発動向、市場開発展望、設計指針等などを余すところなく解説。生分解性プラスチックや食品容器・包装に携わる技術者にとっての一つの指針を提示します。
日時
- 2019年12月5日 10時00分〜 2019年12月5日 17時00分
開催予定
プログラム
石油由来の非生分解性プラスチックが本格的に使用され始めて60有余年、今やその廃棄物物処理能力は限界に達する一方、自然生態系を破壊する海洋プラスチック汚染等の深刻な事態を招来している。そうした中で、世界の環境先進地である欧州のフランス等では使い捨て食品容器・包装材は使用後は生ごみ等の有機性廃棄物と共に堆肥化 (再資源化) する法制化の動きが活発化しつつある。また、昨年の世界ラーメンサミットにおいても、使い捨て食品容器の象徴的存在でもあるインスタントラーメン容器を生分解性容器に切り替えるとの歴史的な「大阪宣言」が発せられた。 本講では先ず地球環境・資源・廃棄物問題における正しい理解を出発点とし、その上で生分解性プラの最新技術と市場開発の現状を展望しながら、具体的な食品容器・包装関連製品の設計指針を提示する。産学両分野で30年間、基礎研究から技術・事業開発までの実績を有する世界的第一人者による覚醒のセミナーである。
- 地球環境・資源・廃棄物問題と生分解性プラスチック
- 地球環境・資源・廃棄物問題の抜本的解決のために
- 海洋プラスチック汚染の実態と生分解性プラスチックの役割
- 海洋プラ濃度の経年変化 (累積増加) 曲線
- 海洋汚染問題に対する短期的視点と長期的 (グローバルな) 視点
- 海洋に流入する流木・草本類、マイクロチップは太古の昔より存在した!?
- マクドさんやスタバさん、紙製ストローもマイクロチップのかたまりです!?
- 海洋自然生態系が許容し得る海水中の生分解速度とは…ポジティブ・コントロールはリグニン!?
- 地球上に生命が誕生して38億年、地球はなぜ廃棄物で埋もれなかったのか?
- 自然界が有する真のリサイクルシステムである炭素循環へのリンク
- 目先のPETボトルのリサイクルより地球的規模での物質循環に目を向けよ!
- 海洋プラスチック汚染の実態と生分解性プラスチックの役割
- 生分解性プラスチックの識別表示と環境負荷低減効果
- グリーンプラ・マーク…日本バイオプラスチック協会 (JBPA) 識別表示制度
- カーボン・フットプリント…LCAによる環境負荷の客観的・定量的評価
- 持続的な資源循環型社会の建設のために
- 欧米グリーンガイド指針
- 欧米の環境先進諸国では、ポイ捨てを助長する生分解性表示は禁止!?
- 食品残渣や食品容器・包装材の再資源化 (バイオリサイクル)
…欧米や北海道富良野市近隣5市町村 (10万人都市) における公的堆肥化施設 - プラスチックのCompostable (堆肥化可能) 認証基準
- 欧米グリーンガイド指針
- 世界の法規制と業界動向
- 世界の法規制動向
- 欧州ではごみ袋やレジ袋は生分解性が主流、仏は2020年に使い捨てプラ器具の50%を生分解性に切り替える法規制を制定!
- 業界動向…世界ラーメンサミット「大阪宣言」:ラーメン容器を生分解性に!
- 世界の法規制動向
- 地球環境・資源・廃棄物問題の抜本的解決のために
- 生分解性プラスチックの分類、基本特性と生分解機構
- 代表的な生分解性プラスチックの分類と基本特性
- 硬質タイプ…ポリ乳酸 (PLA) :Tg/Tm≒58℃/175℃
- 生分解性が求められるバイオリサイクル材と長期耐久性構造材料の両面展開が可能な唯一のバイオプラスチック
- 軟質タイプ
- ポリブチレンアジペート・テレフタレート (PBAT) :Tg/Tm≒ – 35℃/115℃
- ポリブチレンサクシネート (PBS, PBSA) :Tg/Tm≒ – 47~ – 35℃/84~115℃
- その他
- 微生物ポリエステル (PHBV, PHBH)
- PGA
- デンプン系
- 硬質タイプ…ポリ乳酸 (PLA) :Tg/Tm≒58℃/175℃
- 生分解機構
- 酵素分解型…surface erosion (表面から溶かされていく)
- 非酵素分解型 (加水分解型) …bulk degradation (全体的に壊されていく)
- PLAが使用後の分解開始スイッチオン機能内蔵と生分解性/耐久性の両面展開が可能な理由を生分解機構から理解する!
- 様々な環境下における生分解挙動
- 自然環境下…土壌中、海水中
- 再資源化工程…堆肥化 (好気性下) 又はバイオガス化 (嫌気性下)
- 理想の分解速度は使用過程の自然環境下では遅く (製品寿命・奉仕期間の確保) 、再資源化工程では速いこと!
- 代表的な生分解性プラスチックの分類と基本特性
- 生分解性プラスチックの高性能・高機能化材料設計と成形加工技術
- 基幹素材としての第二世代ポリ乳酸…高L組成PLA (high L PLA) , %D<0.5,
- 結晶化挙動
- Melt Crystallization
- 押出成形
- 射出成形
- ダイレクトブロー成形
- Cold Crystallization
- 真空成形
- 発泡成形
- インジェクションブロー成形
- D体共重合比 (%D) が結晶化速度に及ぼす影響
- 高性能・高機能化材料設計技術
- 耐衝撃性…可塑剤又は耐衝撃性改良剤、PLA+PBAT又はPBSブレンド体
- 耐熱性…分散型核剤、結晶化促進剤
- 食品分野におけるreheating (再加熱) とcooking (調理) の違いを認識せよ!
- 透明耐熱性…溶解型核剤、結晶化促進剤
- 透明耐熱性 (130℃) PPに匹敵する透明耐熱性PLAとは?
- 耐久性 (耐湿熱性) …加水分解抑制剤
- PLAの長期使用耐久性処方は生分解性を損なうのか、否か?
- 成形加工性…マルチ機能改質剤ほか
- 高性能・高機能性PLA一次加工製品・成形用樹脂 (繊維・不織布、フィルム、射出成形、発泡成形、押出成形、ブロー成形)
…テラマック (Terramac) ®/ユニチカ- PLAの熱的・機械的特性は既に汎用プラスチックと同等以上のレベルを達成!
- 食品容器・包装関連製品の成形加工
- 押出成形
- 繊維・不織布・モノフィラメント
- ティーバッグフィルター
- コーヒーフィルター
- 生ゴミ水切りネット
- フィルム
- 生ごみ袋
- 透明カバーフィルム
- 包装フィルム
- 紙ラミ
- 飲用カップ
- 皿
- 中空押し出し
- ストロー
- 真空成形
- 青果物・食品容器
- 弁当容器
- 鶏卵パック
- ブリスター
- 射出成形
- リターナブル食器
- ナイフ&フォーク
- 箸
- 発泡成形
- 押出発泡
- ビーズ発泡
- インスタントラーメン容器
- トレー
- 魚箱
- ブロー成形
- ボトル
- 基幹素材としての第二世代ポリ乳酸…高L組成PLA (high L PLA) , %D<0.5,
- 食品容器・包装関連製品の要求性能
- 食品容器・包装材に求められる基本特性
- 耐水性
- 耐油性
- 食品衛生性
- 抗菌・防カビ性
- 生分解性
- 食品衛生性基準
- 日本
- 食品衛生法370号 (一般規格、ポリ乳酸個別規格)
- ポリオレフィン等衛生協議会 ポジティブリスト
- 米国
- Food Contact Nortification (FCN) No.178, Class B (100℃×30分) ~H
- 欧州
- EEC Directive 96/11/EEC
- 日本
- 製品設計と要求性能
- 長期間繰り返し使用可能なリターナブル食器、回転すし皿
- 射出成形
- 自動食器洗い機対応
- 高温洗浄
- アルカリ性洗剤
- 高温乾燥滅菌
- 耐熱性
- 加熱料理盛り付け
- 熱湯注入
- 電子レンジ加熱
- 耐久性
- 長期間 (5~10年) 使用耐久性
- 耐衝撃性
- 落としても割れない
- 製品事業化成功事例…幼児用食器 “iiwan (いいわん) ®”/豊栄工業
- ワンウェイユース食品容器
- 押出 (発泡) 成形+真空成形
- 耐熱性 (透明耐熱性)
- 熱湯注入
- 電子レンジ加熱
- 耐衝撃性
- 打ち抜きができる
- 角が当たってもひび割れない
- 生分解性のインスタントラーメン容器を世界で最初に製品化する企業は?
- 卵パック、透明ブリスターパック
- 透明性…中が見える
- 耐衝撃性
- 打ち抜きができる
- 角が当たってもひび割れない
- 食品フィルター、生ゴミ水切りネット
- 繊維
- 不織布
- 耐熱性
- 熱湯注入
- 加工技術
- 製糸
- 製織
- 製袋
- 製品事業化成功事例…ティバッグフィルター“ソイロン (SOILON) ®”/山中産業
- 食品包装・容器
- フィルム
- ボトル
- ガス透過性又はバリア性
- 水分
- 酸素
- 芳香成分
- ヒートシール性
- 生分解性ガスバリア素材は未開発、世界で最初に開発する企業は?
- 紙ラミ製品
- 押出ラミ
- 耐熱性
- 熱湯注入
- 電子レンジ加熱
- 長期間繰り返し使用可能なリターナブル食器、回転すし皿
- 食品容器・包装材に求められる基本特性
- 質疑応答 (名刺交換)
会場
受講料
- 1名様: 42,750円(税別) / 47,025円(税込)
- 複数名: 22,500円(税別) / 24,750円(税込)
複数名同時受講の割引特典について
- 2名様以上でお申込みの場合、
1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 47,020円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
- 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。 - 他の割引は併用できません。