本セミナーでは、粘着・剥離について基礎から解説し、タック性・ピール性を決める因子、粘着特性の変化の予測、評価事例から解釈のコツを詳解いたします。
(2019年12月2日 10:00〜14:45)
粘着・剥離現象のメカニズムについて実例・理論的枠組みを紹介する。 (1) 粘着剤の代表的な材料である高分子の力学物性 (粘弾性・時間温度換算則) 、ならびに、粘着の3要素 (タック・保持力・粘着力) について、それらの意味をレオロジーの観点から説明する。粘着剤の開発においては、「くっつきやすくはがしやすい」粘着剤が良いとされる事が多いが、このような良い粘着剤を推定する経験則を紹介する。 (2) 剥離時の粘着剤は大変形し、様々な特徴的な形態 (糸引き) が形成される。このような形態形成を引き起こす不安定性 (フィンガリング不安定性) を解説し、タック測定時、および、テープ剥離時における形態形成の実例を紹介する。 (3) テープ剥離の強さ (粘着力) の決定要因は多岐にわたるが、本講ではとくに物理的要因 (速度・角度・装置剛性・基材厚・粘着剤厚) の依存性を解説する。
(2019年12月2日 15:00〜17:00)
粘着製品の製造工程では粘弾性特性に起因した様々な不具合が生じる。これらの不具合を未然に防止するためには、粘弾性特性を考慮した評価・解析技術が不可欠である。本講演では、巻取りおよびくさび押抜き加工に着目してトラブルの発生要因とその対策手法について解説する。