本セミナーでは、結晶の基礎から解説し、連続晶析操作を行うための基礎知識と実務への取り組み方について解説いたします。
(2019年12月10日 10:00〜12:00)
晶析操作は、液体中から固体の結晶が発生する分離プロセスである。多くの場合、晶析操作には撹拌槽等の回分式のプロセスが適用されているが、最近では、生産性や操作性、制御性の向上を目指して、連続式への転換が求められている。 本稿では、化学プロセス全般の連続化に関する基本的な考え方と設計方法を紹介すると共に、固体を生成する場合の連続化の注意点を解説する。さらに、最新の連続式反応器を使った成果について、実験結果及びモデリング結果を含めて紹介する。
(2019年12月10日 12:45〜14:45)
大型の連続晶析装置は100年以上前にバルク品向けに開発され発展してきたが、近年の省エネ・省力化の流れに乗って、回分式でなければ無理と考えられてきた医薬品製造に代表される多品種少量生産分野へのフロー化が急務と言われている。ここでは、代表的な2種類のフロー型装置の特徴と設計上の注意点を中心に解説する。
(2019年12月10日 15:00〜17:00)
晶析装置の設計において、モデリングツールにより、バッチ試験のプロセスモデルを、実験データ (濃度・温度変化、粒径分布等) を再現できるようにしておくことが重要である。例えば、冷却晶析プロセスの場合、連続運転プラントでは、複数の晶析槽を繋ぎ、また各晶析槽内でのスラリー滞留時間、及び操作温度を設定しなければならないが、モデリングによらずに、最適な設計条件、運転条件を見出すことは、極めて困難である。 これに対し、バッチ試験データにモデルを予め合わせ込んでおけば、連続プラントの場合にも、バッチと同じモデルが使用できるので、シミュレーションによる事前検討が可能である。パイロット試験の回数を減らす、或いは全く行わなくても、実機の設計と運転調整に要する手間と時間を大幅に削減することができる。