(2019年11月27日 10:00〜11:30)
研究開発は一般的にテーマ探索・選定→研究開発→事業化とステージが進みますが、開発テーマを適切に推進するためには人材の適切な配置が重要なポイントの一つです。また、人材の適切な配置のためには、研究開発のステージとその性格を考慮したうえで、人材それぞれの特徴を踏まえて配置することが大切です。 今回は、これらのことについてお話するとともに研究開発に携わる方々にとって重要と考えている洞察力の鍛え方などについても述べたいと思います。さらには、AIの活用の可能性、再配置時の注意点なども簡単に述べたいと思います。
(2019年11月27日 12:15〜13:45)
新商品の創出からスタートする研究開発活動は、販売までに大きく4つのステージで進捗管理することができます。各ステージでは、活動内容や担当者が入れ替わるばかりではなく、継続可否の判断基準も変わってきます。さらに、この通過基準を定量化して、研究者の誰もが納得できる仕組み作りが大切です。全ての開発品が商品化や量産化まで到達できるとは限りません。むしろ、ほとんどが開発半ばで中止や中断を余儀なくされます。この時の研究者のモチベーションの維持や成果物の棚卸も進捗管理の一環として重要です。 本セミナーでは、研究開発部門責任者として20年余り実践しました経験を皆様と議論の場としてお伝えできればと思います。
(2019年11月27日 14:00〜15:30)
キユーピーは今年、創業100周年を迎えた。本年から始まる9次中期経営計画を策定するにあたり、12年後の2030ビジョンを策定し、バックキャストで中計策定を行った。キユーピーの事業は、マヨネーズやドレッシング等サラダ調味料を主力事業とし、そこからタマゴ事業やサラダ・惣菜事業に発展してきた。また、パスタソース等の調理ソースや育児食、高齢者食の加工食品領域も手がけ、「内食、中食、外食」と「世代・年代層」のマトリクスを網羅する広い事業領域を手がける。また、ファインケミカル事業では機能性食品素材から医薬・化粧素材並びに医療機器を製造販売する。この事業領域に、効果的に直近の事業成果並びに近未来への技術蓄積を行うため、限られた研究開発リソースを効果的に配置し、研究開発体制のあり方を工夫している。また研究テーマの選定において、テーマ群を4つに分類し、またそれがKPIに関連したテーマであるか否かより、研究リソース配分比率を決定し、重要テーマに資源を投入するシステムを運用している。社会課題に向き合うとともに、更なる付加価値創出を目指すと共に未来への布石を打っていく。また、研究員がモチベーションを高く持ち、働きがいをしっかり抱くよう、理念である社是社訓をあらためて議論し、創業の志を振り返る機会とする。本日は、その取組みと成果について解説いたします。
(2019年11月27日 15:45〜17:15)
本講演では、最初に「中長期テーマ」の「中長期」の捉え方にに触れる。テーマ取り組みにおける実現時期までの「長さ」や「達成度」は企業・業種によって異なる。まずこのことを考える。その上で、テーマ設定に際して、取り組みの前に考えておきたいこと、設定テーマの位置づけ等の考え方について述べ、その上で開始した開発テーマの進捗方法の工夫(見える化)について述べる。私論にはなるが、大事なことは「見える化」によって見えた時に「どうするのか?」ということである。これらも含めて、最後に、これまでに筆者が経験して感じたテーマ設定と運営における課題を述べさせて頂く。