第1部 3Dプリンティングによる部品製造と品質保証について
(2019年11月20日 10:00〜11:10)
3Dプリンティング技術が製造へ適用可能となって来ましたが日本に於いて実施に踏み切る為の情報が十分に共有されてはいない状況です。技術導入の際の課題、導入によって期待できるメリットを講座情報により見える化する事を目指しています。日本に於けるモノづくりの更なる活性化に繋げたいと思います。
3Dプリンティング概要。最新導入事例。製品製造へ導入することによる経営的メリットが把握出来ます。また3Dプリンティング技術を製造へ導入する際に従来体制からの移行障壁となるCADスキル、品質保証コンセプトに関して先行実例に基づいた説明が得られます。
- 3Dプリンタの概要
- 方式分類
- ガードナーハイプサイクル
- 3Dプリンタ市場
- 3Dプリンティング適用領域
- 各材料事例
- デジタルモールド
- AM導入メリット (AM; Additive Manufacturing付加加工)
- 付加価値UP: 軽量化・カスタマイズ
- コスト低減: スペアパーツ運営効率
- コスト低減: 物流仕掛低減
- 品質保証の考え方
- バラつきと変動
- 工程能力と検査レベル
- 3Dプリント実測事例
- 検査レベル事例 (直接測定・間接測定)
- 造形精度・特性の実力について
- NCAMP材料データベース
- Todd Grimmレポート
- 産総研3D3プロジェクト
- 3DFAM (Design for AM) について
- 3DFAM事例
- 使いこなしチャート
- ストラタシスについて
- 設計支援 GrabCAD
- 造形 3Dプリンタ
- 造形支援 DFP (Digital Factory Portal)
第2部 HPフィラメントスーパーフレキシブルタイプの柔軟性と成形安定性、専用プリンターについて
(2019年11月20日 11:20〜12:30)
汎用のFDM方式3Dプリンターで使用できる軟質フィラメントである弊社の「HPフィラメント、スーパーフレキシブルタイプ」およびフレキシブルタイプフィラメントに適した専用3Dプリンターの特徴や開発を紹介することにより、軟質フィラメントを用いたFDM方式3Dプリンター造形の利点や今後の展望、可能性を解説する。
- はじめに
- 造形方式の違いによる3Dプリンターの分類の説明
- FDM方式の3Dプリンターの用語説明
- FDM方式の3Dプリンターのエクストルーダー部の説明
- FDM方式3Dプリンターのフィラメント供給方法による分類と説明
- 汎用FDM方式3Dプリンター用軟質フィラメント「HPフィラメントスーパーフレキシブルタイプ」の技術的な特長について
- 「HPフィラメントスーパーフレキシブルタイプ」の性能について
- 軟質フィラメントを造形する場合の加工データ作成時の加工条件等の注意点について
- 軟質フィラメントを造形する場合の3Dプリンターのメンテナンス時等の注意点について
- 軟質フィラメント専用3Dプリンターについて
- 専用の軟質フィラメント、軟質専用3Dプリンターを用いた受託加工について
- フィラメントを用いたFDM方式3Dプリンターによる造形のメリット
- 機能性付与
- 材料のカスタマイズ
- 用途および具体的な例
- 建築・建材関連の分野
- 医療関連の分野
- 機械関連の分野
- 自動車関連の分野
- 今後の展望
- まとめ
第3部 熱可塑性樹脂/チタン酸カリウム繊維フィラメントによる寸法安定性と強度特性向上
(2019年11月20日 13:10〜14:20)
3Dプリンタを使用した製造技術は年々向上しており、使用可能な樹脂材料も増加し、エンジニアリングプラスチックの使用が可能となりつつあります。材料選択性が向上していることから利用範囲が広がり、実製品への適用も進んでおりますが、一方で実部品と同組成の材料開発が行われているものの、寸法、強度等の品質安定性は十分とは言えません。そこでフィラーを配合した材料の研究を進めることで、より利用範囲を広げるべく検討が行われております。本講座にてフィラー入り3Dプリンタ材料の開発状況と寸法安定性や強度向上に関する手法、また品質安定性向上や応用事例を紹介します。
- 三次元積層造形法 – 3Dプリンタの現状
- 造形方式
- 市場動向
- 適用材料・ニーズ
- 3Dプリンタ材料用フィラー
- チタン酸カリウム繊維の特徴
- チタン酸カリウム繊維のアプリケーション (精密成型品、摺動部品)
- フィラー入り3Dプリンタ用樹脂材料の特徴
- 材料配合 (PA、PPS等)
- 造形条件の設定
- 造形精度、表面平滑性
- 寸法安定性
- 機械強度
- 品質安定性
- 応用事例と研究トピックス
- 高精度ノズルによる精密造形
- フィラー配向制御技術
第4部 アルケマ社における積層造形法向け機能性材料の開発とその特性
(2019年11月20日 14:30〜15:40)
近年脚光を集めている積層造形法向けの高機能材料の市場展開について、造形物の優れた機械特性やリサイクル性が期待されるポリアミド11と ポリアミド12の特性を中心に解説する。さらに次世代の積層造形法向け材料として検討を行っているスーパーエンプラ「PEKK」の特性も紹介する。
- ポリアミド11とポリアミド12について
- 原料の違い
- ポリアミド11の歴史
- ポリアミド11の伝統的用途
- ポリアミド11の植物由来樹脂としての用途
- ポリアミド11と12の比較
- LS 材料としてのポリアミド11とポリアミド12
- 積層造形法の種類
- LS (Laser Sintering) 法の原理
- LS市場の規模
- LS法の特長
- LS市場を左右する鍵
- RP (Rapid Prototyping) と RM (Rapid Manufacturing) に求められる特性
- アルケマ社のLS向け高機能材料
- 各グレードの特長
- 各グレードの物性、リサイクル性、耐衝撃性
- スーパーエンプラの LS 材料としての展開の可能性
- PEKK (KepstanR) とは?
- KepstanR の既存用途
- KepstanR の特性
第5部 3Dプリンタ造形物の特性解析のための分析、評価
(2019年11月20日 15:50〜17:00)
3Dプリンタ造形物には高い寸法安定性と合わせて、高い機能性も求められる。これらを正確に評価、解析するための分析手法を解説するとともに、実際に3Dプリンタ造形物を分析した事例を紹介する。
- 3Dプリンタ造形物の分析・評価手法
- 形状評価
- 材質評価
- 機能評価
- 樹脂造形物の分析事例
- 造形方向によって生じる機械特性の分析・評価
- 造形条件が寸法安定性と機械特性に与える影響の分析・評価
- 表面研磨処理が異なる造形物の分析・評価
- 金属造形物の分析事例
- 造形物の機械特性と内部欠陥の分析・評価
- 造形物の金属結晶の構造、結晶方位の分析・評価