バイオフィルムを利用・活用または対峙するための研究開発の動向

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プログラム

菌体外多糖のような高分子マトリクスで被覆された微生物叢であるバイオフィルムは、薬剤耐性菌症やインプラント感染症、食品汚染や金属腐食、水質汚染や建造物汚染などの様々な社会問題を引き起こしており、それの効果的な駆除技術の開発が急務となっている。我々の研究室では、駆除の評価に必須となるバイオフィルムの形成抑止・破壊量の評価技術の確立に取り組んでおり、固体表面におけるバイオフィルム形成抑止効果を定量的に評価可能な「Plate – hanging法」、固体表面の防カビ性能を定量化できる「菌糸侵入距離法」、固体表面の防藻性能を評価可能な「逆拡散ペーパーディスク法」、そしてバイオフィルム破壊量 (バイオフィルム菌体のMIC) を簡単に評価できる「Paper disk/Replica法」を開発した。  本セミナーにおいては、これらの新規な解析手法を詳しく紹介したうえで、演者らが目指している戦略も含めたバイオフィルム駆除戦略の方向性について概説する。さらに、筆者らが開発したカビマットによる物質生産システムを、細菌や酵母、放線菌のバイオフィルムにまで適用可能なプロセスへと進化させた「粘着型界面バイオプロセス」についても、最新の成果を紹介する。

  1. バイオフィルムの構造と特性
    1. 気/固、気/水、水/固界面におけるバイオフィルムの形成とその特性
    2. 有機溶媒/水界面におけるバイオフィルムの形成とその特性
    3. 有機溶媒/固界面におけるバイオフィルムの形成とその特性
  2. バイオフィルムが引き起こす社会問題
    1. 医療分野での問題
    2. 食品分野での問題
    3. 水質汚染の問題
    4. 船底、建造物汚染の問題
  3. バイオフィルムの評価・定量化技術
    1. 既存のバイオフィルム解析・評価技術
    2. バイオフィルム形成 (抑止) の新規な定量化技術、「Plate – hanging法」
    3. 固体表面の防カビ性能の新規な定量化技術、「菌糸侵入距離法」
    4. 固体表面の防カビ・防藻性能の新規な定量化技術、「逆拡散ペーパーディスク法」
    5. バイオフィルム破壊量の新規な測定法、「Paper disk/Replica法」
  4. バイオフィルム駆除技術のトレンドと、将来に向けた方向性
    1. 現行の物理的バイオフィルム形成抑止・駆除技術
    2. 現行の化学的バイオフィルム形成抑止・駆除技術
    3. バイオフィルム駆除技術の方向性
  5. バイオフィルムの産業利用
    1. 気/固界面バイオフィルムの活用
    2. 気/水界面バイオフィルムの活用
    3. 水/固界面バイオフィルムの活用
    4. 有機溶媒/固界面バイオフィルムの活用
    5. 有機溶媒/水界面バイオフィルムの活用
    6. バイオフィルムを利用した新規な界面バイオプロセス
  6. まとめ

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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