量子ドット蛍光体は、発光波長を任意に制御でき、かつ、波長幅の狭い (単色性の高い) 発光スペクトルを呈し、CdSeを使用した量子ドットディスプレイが既に市販されている。
本講演では、量子ドットの合成の具体例、評価・分析技術、カドミウムの使用規制の動向とカドミウムフリー化の基本的考え方、設計方法と現状の開発動向、各種発光素子への応用例をわかりやすく解説する。
- 量子ドットとは何か
- バルク半導体との違いは何か
- 量子ドットの作製方法
- 特長を活かせる応用展開
- 可視光発光材料としてのコロイダル量子ドット
- CdSeの特徴
- 合成法
- 合成の基本的考え方
- 合成の実例
- コア/シェル構造による発光特性の向上
- コア/シェル構造による発光特性の向上
- シェル材料の満たすべき要件
- シェル材料による被覆の実例
- 量子ドット蛍光体の評価・分析技術
- カドミウムの使用に関わるRoHS指令の動向
- カドミウムフリー材料開発の現状
- 候補材料は何か
- 満たすべき要件
- 材料探索に有効な量子サイズ効果のシミュレーションの方法
- III-V化合物半導体
- 合成方法
- InP系量子ドット蛍光体開発の現状と課題
- I-III-VI2化合物半導体
- I-III-VI2化合物半導体のポテンシャル
- (I-III-VI2)-(II-VI) 混晶半導体量子ドット
- CuInSe2量子ドット
- CuInS2量子ドット
- AgInS2量子ドット
- I-III-VI2系量子ドットの課題
- 新たな材料系
- ZnTe系混晶半導体
- 有機-無機ハイブリッドペロブスカイト
- カーボン量子ドット
- 量子ドットを用いた自発光素子
- 量子ドットLED (Q-LED)
- μ-LED
- 量子ドット蛍光体のマーケット、メーカー
- まとめ