LiDARによる自己位置推定技術

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プログラム

本セミナーでは、LiDARを用いた自己位置推定技術に関する基礎、および最新の技術について述べます。  まず、自己位置推定の基本ともなっているProbabilistic Robotics (MIT Press 2005) で述べられている「観測モデル」に関して説明します。この説明を基にして「なぜ自己位置推定が難しいのか」という根本的課題を共有します。この理解を前提として、現状なぜ自己位置推定が達成できているのかという理由や、マルチレイヤーLiDARなどの必要性について議論して行きたいと思います。  さらにこれらの議論を踏まえた上で、我々のグループや世界で行われている最新の研究成果を紹介いたします。この紹介の中では特に、どのように動的環境下で頑健な自己位置推定を行うか、自己位置推定結果に対する保証をどのように行うか、というようなオープンイシューに焦点を当てていきます。  講師は、つくばチャレンジという屋外自律移動ロボットに関する技術チャレンジに2011年から14年まで開発者として携わり、すべての課題を達成しています (課題達成は毎年参加の1割以下) 。  また、2016年から名古屋大学に異動し、公道での自動運転などの実証実験に携わりました。いずれの実験・検証においても、自己位置推定系のプログラムを自作して携わっております。  これらの経験も踏まえて、少しでも有益な自己位置推定に関する知見を本セミナーで提供できればと思います。

  1. 自動運転の基礎
    1. 自動運転の開発現状
    2. 自動運転の要素技術
    3. 自動運転の実用化に向けた課題、何が難しいのか
    4. 自動運転と自己位置推定
  2. 自己位置推定の基本
    1. 自己位置推定とはどのような問題か
    2. どのように自己位置推定の問題を解くか
    3. なぜ自己位置推定が難しいのか
  3. 最近の自己位置推定問題へのアプローチと問題点
    1. ICP (Iterative Closet Point) スキャンマッチング
    2. NDT (Normal Distributions Transform) スキャンマッチング
    3. KF (Kalman Filter) とPF (Particle Filter)
  4. 観測モデル
    1. 地図と観測データのマッチング
    2. LFM (Likelihood Field Model) とBM (Beam Model)
    3. 既存観測モデルの問題点
  5. 動的環境下での自己位置推定
    1. 動的物体の棄却
    2. 環境の動的特性を考慮した観測モデル
    3. 観測誤差をオンラインで同定する観測モデル
    4. 環境変化をオンラインで更新 (SLAMよりの話)
  6. 自己位置推定結果の性能保証
    1. 自己位置「推定」の問題
    2. 自己位置推定における失敗の認識
    3. 自己位置推定結果の信頼度
  7. まとめ

会場

株式会社オーム社 オームセミナー室
101-8460 東京都 千代田区 神田錦町3-1
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