本セミナーでは、バイオマス発電や廃水処理、水素生産など、様々な応用が期待される発電菌について取り上げ、微生物発電のメカニズムから、微生物燃料電池の構造・応用展開、さらに電気化学活性菌の利用による水素生産や有用物質生産に関してまでを詳しく解説いたします。
微生物燃料電池は電気化学活性を持つ微生物を利用するバイオプロセスで、廃棄物バイオマスのエネルギー利用技術として、また省エネ型廃水処理技術として期待されています。微生物燃料電池の研究開発には、微生物学、電気化学、材料工学、プロセス工学など、多様な学問領域の知識や技術が必要となります。 本講座では、微生物発電の基礎に関する解説とともに微生物燃料電池に関する研究開発を網羅し、今後の課題などについても紹介します。また最近、電気化学活性菌を水素生産に利用する微生物電気分解や有用物質生産に利用する微生物電気合成など、新しい展開が始まりつつあります。本講義では、これら新展開についても紹介します。