本セミナーでは、セルロースナノファイバー研究の第一人者達が分散、複合化、応用事例について解説いたします。
日時
- 2019年11月14日 10時00分〜 2019年11月14日 17時00分
- 2019年11月15日 10時00分〜 2019年11月15日 17時00分
プログラム
第1部 リン酸化セルロースナノファイバーの製造とその特性
(2019年11月14日 10:00〜11:10)
弊社ではリン酸化CNFの開発に成功した。本講座では、リン酸化CNFの特徴を広く概説する。具体的にはCNFの水分散液の特徴とそれを活かした用途、また透明シート、疎水化CNF、樹脂との複合といった様々な形態のCNFを紹介する。
- CNFの特徴
- CNFの特徴
- 期待される用途
- 一般的な製造方法
- 王子HDにおけるCNF開発の流れ
- リン酸化CNFの特徴
- リン酸化セルロース
- リン酸化CNF
- リン酸化CNFの用途
- 分散液の特徴
- 分散液の実用化
- 透明シートの特徴
- 疎水化CNF
- 樹脂との複合化
- まとめ
- 質疑応答
第2部 セルロースナノファイバー添加による高付加価値複合材料の開発
(2019年11月14日 11:20〜12:30)
現在、セルロースナノファイバー (CNF) の製造方法は多数報告されているが、いずれも機械解繊処理が必須である。ウォータージェット法は、CNF製造方法の中で最も優れている方法の一つと言って過言ではない。最近では、CNFの乾燥技術も発展しており、当社でもBiNFi – sドライパウダー (BFDP) として、サンプル提供を開始している。少量のBFDPをポリプロピレンに添加することでタフ化と呼ばれるユニークな現象を発現することが見出されている。また、少量のBiNFi – sをCFRPに添加することで、疲労寿命が圧倒的に向上することも見出されている。さらには、天然ゴムにBiNFi – sを添加することで高い補強効果を得られることも見出されている。 本講演では、CNFの製造から樹脂・ゴムとの複合化による高付加価値複合材料の製造まで幅広く説明する。
- 株式会社スギノマシンの概要と技術
- ウォータージェット法によるセルロースナノファイバー (CNF) の製造
- ウォータージェット法で製造したCNF (BiNFi – s ® ) の特徴
- ポリプロピレン (PP) /CNF複合体の製造と特徴
- CNF添加CFRPの製造と特徴
- 天然ゴム/CNF複合体の製造と特徴
- CNFの安全性
- 新規開発品情報
- まとめ
- 質疑応答
第3部 セルロースナノファイバーによる乳化・分散とその作用機構、および電池への応用
(2019年11月14日 13:10〜14:20)
本講座では、CNFの水系機能性添加剤としての機能やその特徴、実用化事例を紹介する。 特に、CNFが油や微粒子に吸着するといった特徴をいかしたピッカリングエマルションの形成や微粒子の分散性向上などについて、そのメカニズムも含めて解説する。微粒子分散の応用例としては、Li – ion電池用バインダーとしての研究事例を紹介する。
- 第一工業製薬のCNF「レオクリスタ」について
- レオクリスタの機能と特徴
- レオクリスタの実用化事例の紹介
- CNFによる乳化について
- ピッカリングエマルションの形成とメカニズム
- 乳化安定化
- CNFによる分散について
- 微粒子の分散とメカニズム
- 分散安定化
- Li – ion二次電池正極バインダーとしてのCNFの応用
- カーボン材料の分散性向上
- 電極の調製と電池特性
- さいごに
- 会社紹介
- 本日のまとめ
- 質疑応答
第4部 ポリエチレンジオキシチオフェン (PEDOT) によるCNFの導電化と遮光材料への応用展開
(2019年11月14日 14:30〜15:40)
- 多糖類、セルロースに関して
- 多糖ナノファイバーに関して
- セルロースの改質
- 硫酸化
- 導電性高分子
- CNFと導電性高分子 – ポリエチレンジオキシチオフェン (PEDOT) -
- 結晶性と導電性、パルプから、ナノファイバーから
- 添加物の導電性に対する影響
- 光学特性
- 遮光材料について
- 遮光材料への応用展開
- 遮光材料への最適化
- 実証試験
- 多糖ナノファイバーの応用展開のその他の取り組み
- まとめ
- 質疑応答
第5部 リグノセルロースナノファイバーの製造とプラスチックへの分散技術
(2019年11月14日 15:50〜17:00)
日本に大量に存在する木材資源を有効活用するためには、様々な形態での利用を考える必要がある。今回の講座では木材をナノファイバー化した時の特性と、それを工業利用するための技術を発表する。
- 会社概要及び背景
- 会社概要
- 開発の経緯
- セルロースナノファイバー製造
- リグノセルロースナノファイバー
- セルロースナノファイバー
- 製造したセルロースナノファイバーの特性
- 比表面積
- 粘度
- 結晶化度
- 用途開発
- 樹脂
- ゴム
- 塗料
- アルコール分散
- 新技術
- 質疑応答
第6部 TEMPO酸化セルロースナノファイバーの精密構造と高度活用法
(2019年11月15日 10:00〜11:10)
セルロースナノファイバー (CNF) の量産体制も整い、水系の機能用途を中心に商品化にいたる事例も出てきた。演者らは、TEMPO酸化法と呼ばれるCNF生産プロセスを開発している。本セミナーでは、セルロースの高次構造とTEMPO酸化法、および得られるCNFの精密構造について解説した後、強度や固有粘度等のCNF1本の特性から、フィルムやエアロゲル等のCNF集積体の形成と物性へと進み、樹脂等との複合化および理想的な補強に要する界面構造など、CNF研究の要点を紹介する。
- セルロースの高次構造と特性、化学改質
- 樹木におけるセルロース合成と高次構造
- セルロースミクロフィブリルの精密構造
- TEMPO酸化による化学改質
- セルロースナノファイバー (CNF) 生産への展開
- TEMPO酸化法によるCNFの調製
- 分散性、表面電荷、長さの制御
- CNFの基本特性:単繊維および分散体の特性
- CNF1本の結晶性と表面構造
- CNF1本の強度解析
- CNF分散体の粘度解析、長さとの相関
- CNF分散体の自己組織化、液晶相の形成
- 分散体から集積体へ:プロセス/構造/特性相関
- フィルム (透明な紙) の形成と物性解析
- エアロゲル (透明な断熱材) の形成と物性解析
- 複合化:界面構造と相互作用の制御
- プラスチックとの均一複合化、理想的な補強に要する界面構造、界面の厚みと密度
- 無機ナノ粒子との複合化、機能性の発現、担体としてのポテンシャル
- 質疑応答
第7部 高分子結晶での被覆によるセルロースナノファイバーの分散性向上と複合体への応用
(2019年11月15日 11:20〜12:30)
セルロースナノファイバー (CNF) は、自己凝集性の強さから、乾燥時や貧溶媒中で凝集してしまう傾向にある。そのため複合体中にCNFを分散させることが困難であり、期待される補強効果を得ることが難しい。そこで我々はCNFを核材とした高分子の希薄溶液からの結晶化を利用して、CNF表面を高分子結晶で被覆したナノ複合繊維 (NCF) の作製方法を確立した。NCFはCNFのまわりを高分子結晶が覆い、CNFの自己凝集性の抑制や、表面の凹凸による添加効果増大が期待される。NCFの作製法や構造の特徴および作製したNCFを用いた複合体への応用についても論述する。
- セルロースナノファイバー (CNF) の特徴
- 作製法と形態、表面物性の関係
- CNFを核材とした高分子の結晶化
- CNF濃度と結晶化温度の関係
- 用いるCNF、高分子、溶媒と結晶化温度の関係
- CNF表面を高分子結晶で被覆したナノ複合繊維 (NCF)
- 形態の特徴
- 構造制御
- 分散性
- NCFをフィラーとして利用した複合体の作製と物性評価
- 作製法と構造、物性の特徴
- 種々の高分子結晶を用いたCNFの表面改質
- その他のナノセルロースへの応用
- 質疑応答
第8部 京都プロセスによるセルロースナノファイバー/樹脂のコンパウンド
(2019年11月15日 13:10〜14:20)
本講座では、植物由来セルロースナノファイバー (CNF) によるプラスチック強化について、その基礎から成形プロセス、得られた材料の特性を紹介します。CNFは、最近の環境問題によりプラスチック産業が直面している課題を解決する大きな力となると考えています。大きな可能性を秘めたCNFとCNF強化プラスチックのポテンシャルを感じていただければと思います。
- セルロースナノファイバー (CNF) について
- CNFの特徴
- CNFとプラスチック
- 従来強化材料からの長所
- CNF強化プラスチックの変遷
- 京都における検討の方向性
- CNF強化プラスチックの複合化プロセス
- 京都プロセス ® とは
- エンジニアリングプラスチックとの複合化
- ポリプロピレンとの複合化
- CNFのために開発された膨潤剤プロセスの紹介
- その他のプラスチックとの複合化
- 膨潤剤プロセスの適用効果
- 開発状況 (応用、商品事例)
- 京都以外における開発事例
- 京都における開発事例
- 今後の展望など
- 質疑応答
第9部 射出成形可能なセルロースエステル系透明ポリマーアロイの開発
(2019年11月15日 14:30〜15:40)
石油系プラスチック材料がもたらす地球温暖化、枯渇資源使用、廃棄物などの環境問題は、日に日に深刻化しており、これを解決することは、プラスチック技術者として必須の命題と考えています。環境問題を解決する手段の一つとして、現在使用されている石油系プラスチックを、バイオマス由来で生分解可能なプラスチックに置き換えてきたいと考えています。しかし、バイオプラは石油プラと比較して、性能面でも価格面でも劣っており、このことが適用拡大の大きな課題であり、海洋プラ問題が重視されてきた今でも、用途はフィルムやレジ袋など非常に限定されたものになっています。 富士ゼロックスでは、自社製品適用で培ってきたセルロース系ポリマーアロイ設計技術とノウハウを深化させ、射出成形可能であり、石油系プラに優る特性とセルロース独特の尖った特性を併せ持つバイオプラを開発した。この技術を報告することで、環境材料に関わる皆さんの今後の業務の一助になれば非常に幸いである。
- なぜ、環境材料が必要なのか?
- 地球環境の現状
- 各種規制
- 環境材料の効用
- セルロースの魅力と課題
- セルロースの魅力
- セルロースの課題
- 課題を解決するための技術
- 透明ポリマーアロイ
- 高次構造制御
- 得られたセルロース材料の特徴
- 特性表
- 尖った魅力
- 想定されるアプリケーション
- 今後の展開
- 質疑応答
第10部 セルロースナノファイバー複合材料中の分散状態評価
(2019年11月15日 15:50〜17:00)
近年、低環境負荷、軽量化目的としてCNFを樹脂補強材として用いたCNF複合材料の開発が活発に進行している。 CNFを樹脂補強材として使用した場合、樹脂中でのCNFの凝集は複合材の物性発現に大きく影響を与える。このため、CNF複合材料の開発に際してはCNFの分散状態を評価することが非常に重要になる。 本講演ではナノレベルの材料であるCNFについて最も効果的であると考えられる透過型電子顕微鏡 (TEM) を用いたCNF評価法について分析事例をまじえて解説する。
- CNF分散性評価について
- CNFの特徴
- 各種測定装置の紹介
- 従来の評価手法の問題点
- 透過型電子顕微鏡 (TEM)
- TEMの基本原理
- 試料作製法 (前処理法)
- 分析事例 (ポリマー材料) の紹介
- TEMによるCNF分散性評価
- CNF複合材の試料作製法
- 各種CNFの分析法
- 分析事例
- 今後の展開
- 質疑応答
会場
受講料
- 1名様: 80,000円(税別) / 88,000円(税込)
- 複数名: 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、
1名あたり 75,000円(税別) / 82,500円(税込) で受講いただけます。- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 80,000円(税別) / 88,000円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 225,000円(税別) / 247,500円(税込)
- 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 他の割引は併用できません。